八条学園騒動記
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第七百十一話 恐竜達その六
「そうだ、だから現代の科学で創作未来の科学を語ることはな」
「意味がないですね」
「明日にでも定説が変わるかも知れない」
「学問は」
「科学もだ、それでだ」
「恐竜もですね」
「何度もな」
それこそというのだ。
「外観が変わった種類もな」
「存在しますか」
「そうなのだ」
「そういうものですか」
「それも学問だ、定説はあるが」
「絶対ではない」
「研究次第でな」
まさにそれによってだ。
「変わるのだ」
「そうなりますね」
「まさに絶対のものはな」
「この世にはない」
「そうだ、そして恐竜の研究もな」
「今も行われていますね」
「そうなっている、しかしよくだ」
今度は翼竜を見た、プテラノドンやソレデスといった恐竜達が空をグライダーの様に見事に滑空している。
「あれだけ大きな飛ぶ生きものを飼育しているな」
「凄いことですね」
「相当に難しいそうだ」
「その飼育が」
「その様だが」
それでもというのだ。
「しっかりと餌もやりな」
「餌付けもでしょうか」
「してな」
そしてというのだ。
「運動もだ」
「あの様にですね」
「させている、それはな」
「かなりのものですね」
「驚くまでだ」
こう言うのだった。
「よく出来たものだ、二十メートル以上のな」
「巨大な翼竜もいますね」
「あちらにウルトラサウルスもいるしな」
また草食動物のコーナーを見て言った。
「あれだけ大きいとな」
「場所が大変です」
「それを確保しているだけでな」
「相当なことですね」
「そうだ」
こう上等兵に話した。
「まさにな」
「そうですね、言われてみますと」
「考えれば考える程な、また設備もな」
「これだけの空間なので」
「相当なものだ」
「予算もかなりでしょうね」
上等兵はこちらの話もした。
「やはり」
「それはこの動物園はだ」
「あの八条グループが経営しているからですね」
「連合屈指の企業グループだ」
「その資産はエウロパにも匹敵するとか」
「それ以上かもな」
大尉はこう返した。
「八条グループの資産はな」
「エウロパ以上ですか」
「一年辺りの国家予算どころかエウロパの富全てを集めても」
「総生産をですか」
「それ以上かも知れない」
「そこまで豊かですか」
「そうかも知れない」
こう言うのだった。
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