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星河の覇皇

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第八十四部第四章 続く会談その十五

「私も気になります」
「カバリエ外相でしたら」
 ナウル大使が言ってきた。
「今日は地球でオムダーマン大使とです」
「会っていますか」
「はい」
 そうしているというのだ。
「今は」
「そうですか」
「何もです」
 これといって、というのだ。
「我々に対してはです」
「何もですか」
「言わず」
 そしてというのだ。
「まるで問題なぞない様に」
「振舞っておられますか」
「我々の動きを察知していることは間違いないです」
「外務省の働きぶりを見ても」
「それでもです」
 それは明かでもというのだ。
「既にです」
「そうですか」
「はい、ですから」
 この度はというのだ。
「既にです」
「中央政府は動いていて」
「我々に対する」
「そうしてきますね」
「しかし」
 今度はグアテマラ大使が言ってきた。
「いつも思うことですが」
「何でしょうか」
「中央政府は食えないですね」
 こうアルギエーリに言うのだった。
「やはり」
「確かに」
 アルギエーリも否定せずに答えた。
「あの政府は」
「左様ですね」
「いつも笑顔ですが」
 政府の表情はそうであるがというのだ。
「内に対しては。ですが」
「その笑顔の裏で、ですね」
「我々に対してはです」
「向かってきますね」
「口に蜜」
 アルギエーリはこうも言った。
「そして腹にはです」
「毒ですか」
「それを以てです」
「我々に対してくる」
「そうした相手ですね」
 それが中央政府だというのだ。
「我々にとっては」
「自分達の権限拡大を目指し続けている」
「千年の間そうでしたし」
 つまり連合創設以来というのだ。
「実際に抜け目なくです」
「その様にですね」
「動いていて」
 そしてというのだ。
「我々はよく後れを取っています」
「この千年の間」
「彼等にとっては逆の見方でしょうが」 
 アルギエーリは笑ってここでは客観的にもっと言えば各国政府と中央政府を入れ替えてそのうえで述べた。
「各国政府にです」
「自分達こそがですね」
「よくです」
「後れを取って来た、ですか」
「そう考えているでしょう」 
 中央政府の方はというのだ。 
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