ハッピークローバー
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第八十九話 夏休みの宿題その四
「誰だっていざという時にね」
「困りますか」
「その時は何時来るかわからないのよ」
「何時来るか、ですか」
「男の子は何時でも我慢出来ないのよ」
「生々しい言葉ですね」
「だから彼氏君が迫ってきたら」
その時はというのだ。
「相当強く拒まないとね」
「避けられないですか」
「だからね」
それでというのだ。
「こっちも仕方ないわってなるから」
「うわ、生々しいですね」
「生きてればわかるわよ」
店長は引いた顔になって一華そして他の四人に真顔で話した。
「こうしたこともね」
「人生の経験のうちですか」
「そうよ」
まさにという返事だった。
「まさにね」
「そうですか」
「それでね」
「こうしたこともですか」
「知っておいてね、若しもね」
「知らないと」
「後で大変なことになりかねないわよ」
真顔でだ、店長は言った。
「本当にね」
「その大変なことは」
「わかるでしょ」
「もう簡単に」
一華も四人もそれはと応えた。
「二つありますね」
「どっちも大変でしょ」
「出来てももらっても」
「あのね、ゴムは出来ることもで」
「病気もですね」
「防いでくれるから」
だからだというのだ。
「凄くね」
「大事ですね」
「そうよ、人類の発明したものの中でも」
「凄いものですか」
「そのうちの一つよ」
こう言っていいまでのものだというのだ。
「本当にね」
「ゴムは、ですか」
「ゴム自体がそうでね」
「今お話しているゴムもね」
これもというのだ。
「凄くね」
「大事なんですね」
「そうよ、それを使わずしてね」
「どうするか」
「だから持ってるのは正解だし」
「使い方もですね」
「練習して」
そしてというのだ。
「ちゃんとね」
「使える様にですね」
「しておくことよ」
「そういうものなんですね」
「もうこうしたことを知れば」
そうなればというのだ。
「小学生でもね」
「小学生って」
「何言ってるの、生理はじまるの小学生からでしょ」
店長の言葉は真面目なものだった。
「もうね」
「高学年からですね」
「五年や六年になれば」
「もうはじまりますね」
「だからよ」
「もうその頃にはですか」
「生理が来たってことは」
このことはというのだ。
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