ハッピークローバー
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第八十八話 通天閣その十三
「大阪だと」
「あっ、お好み焼きに使うから」
「そうそう、だからね」
「丁度傍にあって」
「試しに食べようともね」
「お野菜もってなって」
「丁度よかったね」
「そうね、傍にあったらね」
それならとだ、理虹も頷いた。
「普通にね」
「食べるね」
「そうよね、大阪ってね」
「お好み焼きに使うからね」
「キャベツよく食べるわ」
「生でもね、それでこうして食べて」
古田もキャベツを爪楊枝に刺して口の中に入れて話した。
「胸やけしない様にね」
「しましょうね」
「串カツもいいけれど」
「胸やけしたら嫌だし」
「今はね」
何といってもというのだ。
「キャベツもね」
「一緒に食べましょう」
「そうしようね」
「美味しいしね、それと」
理虹はこうも話した。
「カップルで串カツとかお好み焼き食べるのって」
「普通だよね」
「いや、日本だとね」
自分達の国ならというのだ。
「大阪位みたいよ」
「そうなの」
「デートだと」
それならというのだ。
「お洒落なね」
「そうしたお店に行くんだ」
「大阪以外だとね」
「別にどうでもよくない?」
古田は理虹の話にこう返した。
「それは」
「私もそう思うけれど」
「他のところではなんだ」
「デートの時は」
「大阪は飾らないからね」
そうした街だからだというのだ。
「もうデートでもね」
「こうした場所にも行くわよね」
「新世界とかね」
「それでよね」
「楽しむよ、それでね」
楽しんでというのだ。
「飲んで食べるね」
「そうそう、あと善哉も食べるわよね」
「法善寺にいいお店あるしね」
「法善寺横丁にね」
理虹は笑って応えた。
「あるからね」
「夫婦善哉ね」
「善哉が二つ出て」
その店ではというのだ。
「カップルにね」
「丁度いいよね」
「そうなのよね」
「じゃあ今度あそこ行く?」
古田は理虹に笑顔で提案した。
「そうする?」
「いいわね、京橋とかもいいけれど」
「あそこもカップルで行くといいね」
「けれどね」
「あそこもいいよね」
「法善寺の辺りもね」
そちらもというのだ。
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