星河の覇皇
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第八十四部第四章 続く会談その一
続く会談
中国の首都である北京星系に各国政府の代表が集まり会談を行い次々と声明を出してきている中にはケベック王国の者達もいた。勿論彼等も動いていた。
彼等は国王の写真が飾られている自分達の大使館でこう話していた。
「さて、これからもです」
「我々の仕事は続きます」
「それこそそれが終わることはです」
「各国が全て集まったうえでの声明を出すまで続きますが」
「しかしここで」
ケベックの外交官達は口々に話していた。
「また参加を見合わせていた国が来ましたね」
「今度はスワジランドですか」
「あの国も遂に我々に賛同してくれましたね」
「誘いはかけていました」
それは既にというのだ。
「我が国としても」
「他の国もかけていましたが」
「あの国は中々決断してくれませんでしたが」
「遂に、ですね」
「ここで頷いてくれました」
「そしてこの北京星系に来てくれました」
「早速今回の会議の参加を表明してくれました」
「それならです」
まさにというのだ。
「歓迎しなくてはなりません」
「今宵この大使館で行われるパーティーで早速お招きし」
「そのうえで歓迎させてもらいましょう」
「今宵は我々がホスト役です」
各国政府の代表達の間で行われるパーティーのというのだ、今各国政府は連日連夜パーティーを開き情報交換を行い交流も深めているのだ。
「おもてなししなくては」
「もう料理の用意は出来ています」
「お酒の方も」
「我々の美食を知ってもらいましょう」
「是非」
「陛下もご覧あれ、ですね」
ここで外交官達は自分達の王の写真を見た、丸々と太って恰幅のいい人物が穏やかな笑顔で礼装姿でいる。
「陛下も美食家ですから」
「その陛下も唸る様な美食を出しましょう」
「しかも大食漢の陛下が満腹になられるまでに」
「そこまでのご馳走を出しましょう」
「そしてスワジランドの方々にも」
これから各国政府の会議に参加する彼等にもというのだ。
「是非です」
「召し上がって頂き」
「堪能してもらい」
「親睦を深め」
「そうして情報も提供し合いましょう」
「しかし」
ここで外交官の一人がこんなことを言った。
「どうも気になることがあります」
「といいますと」
「何かありますか」
「スワジランドのことですか」
「あの国のことですか」
「いえ、中央政府です」
今回対する彼等のことだというのだ。
「どうも彼等は静かですね」
「言われてみれば」
「この北京星系にも中央政府の大使館が存在します」
「そして他の省庁もです」
「そのうえで我々の動きを見てです」
「情報を集めている筈ですが」
「今のところ静かですね」
他の外交官達も気付いた様にして話しはじめた。
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