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X ーthe another storyー

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第二十八話 交錯その一

               第二十八話  交錯
 神威は朝食を終えると仲間達に言った。制服に着替えていてその隣には小鳥が静かに立って共にいる。
「今日からな」
「学校に行くんやな」
「小鳥と一緒にな」 
 空汰に答えた。
「そうする」
「そうか、それで学校には」
「封真もいるな」
「そやな」
「だが構わない」
 封真、彼がいようともとだ。神威は答えた。
「それでもな」
「そうなんやな」
「俺は学校ではあいつと戦わない」
 神威は誓って言った。
「人を巻き込むからな」
「結界を張ってもやな」
「やがて壊れるからな」
 結界を張った中で建物を壊せばというのだ。
「そうなるからな」
「それでか」
「あいつと小鳥が通っている学校を壊すつもりはない」 
 決してというのだ。
「だからな」
「それでか」
「俺は学校ではあいつとは戦わない」
 こう言うのだった。
「そしてあいつもな」
「そうした人じゃないですね」
 護刃も言ってきた、見れば天の龍の面々は全員身支度を整えている。何時でも登校出勤出来る恰好だ。
「封真さんも」
「ああ、あいつのままだとな」
「ご自身からですね」
「そんな無闇にな」
 そうしたというのだ。
「ことはしてこない」
「そうですね」
「だからな」
 それでというのだ。
「心配しないでくれ」
「学校に行かれても」
「それでもな」
「行ってきます」
 小鳥は天の龍の面々に頭を下げて言った、見れば彼女も通っている学校の制服を着ている。そうして神威と共にいるのだ。
「今から二人で」
「あの、よかったら」
 嵐は心配する顔で言った。
「クランプ学園に」
「編入してですか」
「私達と一緒に」
「お気持ちは嬉しいですが私達の学校は」
 小鳥は嵐の申し出に喜びつつも拒む顔で答えた。
「あの学校しかないので」
「だからなの」
「はい、あの学校に行きます」
「そしてそれぞれの家に戻る」
 神威はこのことも話した。
「俺はアパートにな」
「そして小鳥さんは桃生神社にですね」
 征一狼が応えて述べた。
「戻られますね」
「そうします」
「そうですか」
「そしてお兄ちゃんが帰って来るまで」
 小鳥は今度は微笑んで話した。
「待ちます」
「そうされますか」
「お家で」
「お強いですね」
 征一狼は小鳥の言葉をここまで聞いて述べた。 
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