八条学園騒動記
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第七百九話 大きな家畜達その十
「収集出来る様にしてな」
「用いていますね」
「資源にな」
「声はどうしようもなくとも」
「息までな」
「用いる国ですね」
「何でも使い捨てにするとな」
大尉はこうも言った。
「最後には何もだ」
「なくなりますね」
「スターリンは人材を使い捨てにした」
用済みと見ればその時点で粛清していった、その為彼の側近でも天寿を全う出来た者は非常に少ない。
「戦争でもな」
「人は畑から生まれるという様に」
「そうしてな」
「犠牲を厭わず戦い」
「それで勝つには勝ったが」
しかしというのだ。
「戦後人がおらずな」
「特に若い成人男性が」
戦死したからであることは言うまでもない。
「いなくなり」
「革命、ホロドローム、大粛清と続いてだ」
「あの戦争もあり」
「戦後超大国となったが」
アメリカと並ぶだ、尚連合でこう呼ばれる国は日米中露の四大国である。
「しかしな」
「人がいなくなったことはですね」
「徹底的に尾を引いた」
「後にソ連の根幹を揺るがせましたね」
「むしろそれでだ」
多くの者が死んだことによる人材の払底がというのだ。
「ソ連が早くに崩壊した要因とだ」
「説もありますね」
「そうだ、使い捨てにするとな」
そうすると、というのだ。
「まさにな」
「ソ連の様になりますね」
「しかし連合は違う」
「リサイクルを行い」
「人材もな」
「使い捨てにしないですね」
「資源も何でもな」
こちらもというのだ。
「用いる」
「だからこそ発展してきて」
「今もそれが続いている」
「そうした国ですね」
「そしてそうした国であることをな」
まさにというのだ。
「我々はな」
「よく見ることですね」
「ただ肉を食べてミルクを飲み皮を用いる」
「それだけではないですね」
「皮といえば鰐だが」
大尉はこの生きものの話もした。
「その鰐もな」
「肉も食べますね」
「そうするしな」
「エウロパでは鰐は食べませんが」
「連合では一般的にだ」
こう言っていいまでにというのだ。
「食べる」
「鰐もですね」
「何しろ木々や機械でもないとだ」
「食べるお国柄なので」
「鰐もだ」
この生きものもというのだ。
「食べてな」
「しかも美味しいと言って」
「そうする、そして骨もな」
「用いますね」
「そうもする」
鰐もというのだ。
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