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ハッピークローバー

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第八十八話 通天閣その十二

「一体」
「あれじゃない?お肉食べるから」
「一緒にお野菜をなの」
「食べないと駄目だよね」
「栄養バランスが悪いから」
「だからね」
「キャベツも食べると」
 理虹も言った。
「胸やけしなくて」
「それでいいってなってね」
「栄養以外のことでも」
「それでじゃないかな」
「一緒に食べてみてなのね」
「試しにね」
「何でも試し?そういえば」
 理虹は普通の串カツにソースを食べてから言った。
「イギリスから来た子ってよく経験がないとっていうわね」
「経験論だよね」
「何でもやってみて」
 そうしてというのだ。
「そうしてわかるってね」
「イギリス医学ってそうなんだよね」
「まずやってみてね」
「色々実験して」
 古田も応えて話した。
「そしてね」
「わかってくって言ってるわね」
「脚気だってね」 
「ああ、あの病気ね」
「海軍で原因わかったけれど」
「あれなのよね、脚気って」 
 理虹は串カツをさらに食べつつ語った。
「ビタミン不足でなるのよね」
「ビタミンB1だね」
「白いご飯ばかり食べてたらなるのよね」
「パンとかレバーとかがいいんだよ」
「鶏のね」
「だから海軍でね」
 古田も話した。
「実験したんだよね」
「航海の時にね」
「二隻の軍艦でそれぞれ白米と麦ご飯出して」
「そうしたらね」
 理虹は今度はキャベツを食べて話した、二人共今は昼なので酒は飲んでいない。串カツとキャベツに専念している。
「麦飯の方は脚気にならなくて」
「白米の方がなったんだよ」
「実験してみたら」
「それで海軍は」 
 その実験を行った組織はというのだ。
「イギリスの影響が強くて」
「イギリス医学もね」
「そっちの影響も受けていて」
 それでというのだ。
「そうしたんだよね」
「そうよね」
「それでイギリスは」
「経験論なのよね」
「何でもやってみる、実験してみる」
「試しにね」
 理虹も応えて言った。
「そうしてみて」
「わかる国だから」
「それでよね」
「イギリスから来た子ってね」
「経験が大事だっていうのよね」
「実験もね」
「それで串カツとキャベツの組み合わせもわかったら」
 この組み合わせ4だと胸やけしないことがだ。
「凄いわね」
「そうだね、ただね」
「ただ?」
「いや、キャベツって普通にあるし」
 古田は海老の串カツを食べつつ言った。 
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