| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

神帝転生

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
< 前ページ 次ページ > 目次
 

1

 私が意識を取り戻した時、私は「私」ではなかった。

 見渡す限り延々と続く脳の様な物があり、様々なドローンの様な物が蠢いていた。
 そして、私は、その脳の神経束に繋がる末端の補助装置の一つになっていたのだ。

 一瞬、キャトルミューテーションでもされたのかと考えたが、すぐにソレはあり得ないと理解した。

 この「脳」はSFマンガ「マップス」のラスボス、「神帝ブゥアー」様だったのだ。
 しかし、誕生後、まだ約2万個の宇宙の記録をしたばかりの。
 宇宙の寿命は一概には言えないが、大雑把に一万の宇宙の記録毎に、ブゥアー様が一つ歳をとるとすると、今を2歳として、勇者によって倒されるのは一億歳を遥かに超えてからだ。
 私は、その勇者と同じ星に生まれ、同年代だったと言う設定なので、私は、まだ生まれていない何処か、私が生まれる宇宙さえ存在していない。
 そして、情け無い話ではあるが、地球人としても平均を下回る私の脳を、わざわざ採取する意味など無いのだ。



 
< 前ページ 次ページ > 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧