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X ーthe another storyー

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第二十六話 決断その十三

「だからな」
「貴方もそう言うのね」
「そう思うからな」
 実際にというのだ。
「コンピューターが友達でもな」
「いいのね」
「ああ、大切にしないとな」
 封真はモニターの中の颯姫に話した。
「お友達ならな」
「そうね、ではね」
「ああ、今からな」
 封真はあらためて言った。
「皆と一緒にな」
「私達のところに来てくれるのね」
「そうさせてもらう」
「では案内させてもらいます」
 哪吒は微かだが微笑んで申し出た。
「これから」
「そうしてくれるか」
「はい、一緒に行きましょう」
「それではな」
「もう一人の方は今はおられないですが」 
 哪吒は草薙のことを彼のことを知らないまま話した。
「その方にもです」
「合えるか」
「おそらくここを去ってすぐに」
 その時にというのだ。
「そうなるかと」
「そうですね」
 遊人もそれはと頷いた。
「タイミング的にも」
「そうなりますね」
「それではそのことも期待しながら」
「今はですね」
「桃生君と呼んでいいでしょうか」
「封真でいいです」
 こう遊人に応えた。
「俺は」
「では封真君と呼ばせて頂きますね」
「はい、それでは」
「今から行きましょう」
 自分達の場所にとだ、こう言ってだった。
 地の龍達は封真を連れて自分達の場所に向かった、封真はこの時は振り向かずそのうえでその場を去った。すると。
 クランプ学園の正門のところに出た、哪吒と颯姫はその門を見て言った。
「ここからならです」
「帰りやすいわね」
「何しろいつも通っている道ですから」
「登下校の時にね」
「いや、ここも懐かしいですね」 
 遊人は門を見てこう言った。
「大学卒業まで毎日通っていました」
「そういえば遊人さんは」
「この学園の卒業生です」
 哪吒に笑顔で答えた。
「ですから懐かしいと」
「言われたんですね」
「はい、それでは」
「今からですね」
「懐かしさを感じながら」
 そのうえでというのだ。
「行きましょう」
「それでは」
「確かに懐かしいな」
 ここで前からもう一人の声がした。
「ここは」
「そう言う貴方は」
「ああ、遅れて済まない」
 そのもう一人は謝罪もした。
「志勇草薙、自衛官でな」
「貴方もですね」
「この学園の卒業生でな」
 遊人に穏やかで包容力を感じさせる笑顔で話した。 
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