X ーthe another storyー
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第二十六話 決断その八
「天の龍では殺されるのを見ている、だが」
「小鳥さんを殺していないね」
「両手両足を鎖でつながれて動けない、だが鎖はだ」
自分を縛るそれはというのだ。
「必ず断ち切る、そしてだ」
「小鳥さんを助けて」
「そして護る、封真もな」
「そうして護るんだね」
「地球、人間のことは考えられないが」
それでもというのだ。
「二人を護る、その選択はだ」
「天の龍だね」
「それ以外はない、だからだ」
「貴方は天の龍になるのね」
「そうなる、俺はな」
火煉にも答えた。
「だからだ」
「ええ、これからはね」
「宜しく頼む」
「わかりました」
護刃は笑顔で応えた。
「ではです」
「これからはな」
「一緒にやっていきましょう」
「そうしていこう」
「そして皆生き残りましょう」
「よく選んでくれました」
征一狼は毛津暖を下した神威に微笑んで話した。
「ではです」
「これからはだな」
「いつも一緒です、絆を大事にして」
「七人でだな」
「お互い助け合ってもいきましょう」
「大変なのはこれからだけれど」
それでもとだ、嵐も言ってきた。
「その決断は私も嬉しいわ」
「そうなのか」
「貴方とは出会って結構な時間が経っていて」
そうしてというのだ。
「それなりに縁も出来てきたから」
「だからか」
「戦いたくなかったし」
それにというのだ。
「一緒にやっていけるなら」
「有り難いか」
「そうよ。ではこれからね」
「宜しく頼む」
「こちらこそね」
「・・・・・・神威、遂に選んだんだな」
天の龍達の話が一段落つくとだった。
部屋に封真が入ってきた、そのうえで神威に言ってきた。
「天の龍に」
「そうだ」
神威は封真にも話した。
「今な」
「わかった、お前はそちらか」
「何となくだが思っていた」
神威は封真を見据えて彼に言った。
「もう一人の神威、添星になるか」
「それは誰かだな」
「お前じゃないかってな」
「そうだ、お前もわかっていたか」
「お前はいつも俺達の傍にいた、まるでだ」
「運命に導かれる様にだな」
「俺達の戦いの中にいた。それならな」
まさにというのだ。
「お前こそがだ」
「俺は父さんから聞いた」
「おじさんからか」
「俺は添星だとな」
「俺のだな」
「つまりもう一人の神威だとな」
「そう聞いていていてか」
「そうだった、そしてお前が選択したなら」
その時はというのだ。
「もう一方にだ」
「お前がなるとか」
「知った、そしてだ」
「そのうえでか」
「そのうえでだ」
まさにというのだ。
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