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星河の覇皇

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第八十四部第三章 円明園の会議その九

「私達は政治に携わっているのだから」
「それならばですね」
「日本の国益を手に入れる」
「その為に努力していきますね」
「そうしていくものよ、しかし不思議なことに」
 ふと首を傾げさせる感じになってだった、伊東はこうも言った。
「国益を求め真面目に考えているとこうも考える時もあるけれど」
「ふとですね」
「そうした考えにも至りますね」
「国益を考える中で」
「立ち止まる様に」
「世の無常等もね。けれど私利私欲のみの人は」
 政治家や官僚にもいるこうした者達はというのだ。
「どうもそれがないわね」
「ただただ尊大で」
「自分より偉い者はいない」
「そうした態度の人が多いですね」
「自分の存在の矮小さについて思うことなく」
 今の自分達の様にとだ、伊東は話した。
「ただひたすらね」
「私利私欲を追い求め」
「そうして以上に尊大で」
「傲慢ですらありますね」
「自分のことしか考えていないと」
 その場合はというのだ。
「そうなるのかしらね」
「いますね、そうした人は」
「何も出来ない、しない人だというのに無闇で尊大で」
「自分程偉い者はいない」
「そう考えている人がいますね」
「確かに人はそうした考えに至る場合もあるわ」
 誰でもそうした時はあるというのだ。
「ふとね。けれど常にというのは」
「そうはないですね」
「そうした人は」
「滅多にいないですね」
「けれどごく稀に存在するわ」
 そうした者もというのだ。
「そうした人も」
「左様ですね」
「自分のことしか頭にない」
「そうした人こそですね」
「尊大になりますね」
「まさに自分こそがこの世で最も偉いとさえ」
「何か、誰かの為に動いていると」
 それならというのだ。
「自分や人の小ささに気付くのかも知れないわね」
「必死に働いていますと」
「そうしたものの為に」
「するとですね」
「見えて気付く」
「そうかも知れないですね」
「そうも思ったわ」
 まさにというのだ。
「今ね」
「そう言われますと」
「自分のことしか考えていないとですね」
「大局なぞ見えず」
「宇宙のことも見えないですか」
「そうかも知れないわね、ではまずは四ヶ国会談よ」
 伊東はここで仕事の話に戻した。
「それに入るわ」
「米中露各国の首脳と」
「それに赴かれますね」
「これより」
「そうするわ」
 こう言ってだった。伊東は早速ホテルを手でそのうえでまずは北京星系の中国の大統領官邸に入った。そこでだった。
 伊東は早速その中国大統領である李と会った、彼の握手を受けてから小声で彼に言われた。 
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