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スーパー戦隊総決戦

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第一話 サキュバス乱入その一

                            第一話  サキュバス乱入
 志葉家の主の間に六人が集まっていた。当主である志葉丈瑠ことシンケンレッドは主の席から池波流ノ介ことシンケンブルー、白石茉子ことシンケンピンク、谷千明ことシンケングリーン、花織ことはことシンケンイエロー、それに梅盛源太ことシンケンゴールドと共にいた。今は食事中であった。
「爺」
 その中で丈瑠は控えている爺に声をかけてきた。見ればメニューは和食である。
「一つ聞きたいことがある」
「はい、何でしょうか殿」
 爺はいつもの如く礼儀正しい様子で丈瑠に応えてきた。
「今日の昼食だが」
「それが何か」
「この玉子焼きだが」
 見れば玉子焼きがメニューにある。狐色に奇麗に焼けている。
「これは誰が作った?」
「いつもの料理番です」
 彼であるという。
「それが何か」
「そうか」
 丈瑠はそれを聞いてまずは静かに言った。
「いつもの玉子焼きに比べてだ」
「味が違いますか」
「美味いな」
 そうだというのである。
「この味は」
「そうなのですか」
「何を変えた?」
 丈瑠はそれを考えて述べる。
「いつもよりさらに美味いが」
「どうやら腕をあげたようです」
 爺はそれだという。
「卵も調味料も変えてはいません」
「そうなのか」
「はい、左様です」
 こう答えるのだった。
「それによってです」
「そうか。腕をか」
「料理番も日々鍛錬しております」
 爺は彼等のことについても言うのだった。
「だからです」
「成程な」
「玉子焼きだけじゃないわね」
 茉子も言ってきた。彼女は今味噌汁を飲んでいる。
「他のものもね」
「左様だな」
 今度は流ノ介が言ってきた。彼も味噌汁を飲んでいる。
「この味噌汁もだ」
「前に比べて美味しいわよ」
「そういえばよ。漬け物だってよ」
「めっちゃ美味しくなってるわ」
 千明とことはも言う。
「腕をあげたってことか」
「あの人達も」
「そういうことだ。何事も鍛錬だ」
 爺らしい言葉であった。
「料理にしろだ。鍛錬あらばこそだ」
「じゃあ寿司もか」
「無論だ」
 源太に対しても言う。彼も一緒に昼食を食べているのである。
「そなたも寿司職人として日々己を磨いているな」
「そうじゃなきゃ売れないからな」
「その通りでい」
 横からダイゴヨウが言ってきた。
「そうじゃなきゃ店が潰れちまうぜい」
「そういうことだ」
 爺はダイゴヨウの言葉に対しても頷いてみせたのだった。そうしてまた言う。
「日々鍛錬あるのみ。いいな」
「そういうことだな。そして爺」
「はい、殿」
「近頃何か妙な動きがあるが」
 こんなことを言って丈瑠だった。
「外道衆以外にも動いている存在がいるのか?」
「はて、それは」
 爺は彼の問いに目をしばたかせて返した。
「聞いておりませんが」
「そうなのか?」
「少なくとも私はです」
 聞いていないと答えるのだった。
 
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