八条学園騒動記
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第七百六話 スポーツの施設もその六
「だからな」
「それで、ですね」
「行えばかなりの体力と体格が備わるが」
「そこで精神も備わらないと」
「ただ体力と体格を備えただけのな」
それのみのというのだ。
「蛮人にだ」
「なりますね」
「そうなる」
上等兵に言い切って話した。
「そんな連中だ」
「連合は」
「体力と体格があり」
「頭もある」
「しかし肝心のものがな」
「健全な精神がですね」
「ない」
一切というのだ。
「モラルだのマナーだのな」
「それ位のもので」
「精神と言うべきな」
そこまでのというのだ。
「確固たるものがだ」
「ないですね」
「あの長官殿は忌まわしいが」
ここでまた八条のことを話した。
「侍とな」
「言われていますね」
「日本人は侍の心がな」
「まだ残っているとですね」
「言われていてな」
それでというのだ。
「そのうえでだ」
「あの長官殿はですね」
「侍、武士道がだ」
それがというのだ。
「備わっていてな」
「それで、ですね」
「何かと忌まわしい」
「健全な精神まで備わっているので」
「何でも恋愛は苦手というが」
このことはエウロパ側も察知している、実はこのことを誤解しているのは他ならぬ八条自身位であるのだ。
「しかしな」
「それ以外はですね」
「実にな」
まさにというのだ。
「優れたな」
「御仁ですね」
「そうだ」
こう言い切った。
「健全な精神まで宿した」
「連合には珍しい」
「この学園の理事長でもあるしな」
「意外な接点ではありますね」
「そうだな、この星系もな」
今自分達がいる播磨星系はというと。
「あの長官殿が跡を継ぐ」
「八条グループの本拠地ですね」
「そうだ」
こう話した。
「この星系はな」
「だからこの学園もあり」
「そしてな」
「グループの主要企業の本社もありますね」
「そしてここからな」
播磨星系からというのだ。
「連合全体でだ」
「ビジネスを展開していますね」
「そうしている」
まさにというのだ。
「そこまで考えるとな」
「我々が今この星系にいることは」
「何かとな」
「重要ですね」
「一番の敵のな」
エウロパから見てというのだ。
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