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X ーthe another storyー

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第二十四話 未来その四

「もう一人の俺は地の龍の俺だな」
「そうです、どちらにしてもです」
「小鳥は死ぬのか」
「そうなる運命にあります」
「俺は小鳥が死ぬのを見るか殺すか」
「二つに一つです」
 丁は沈痛な声で述べた。
「まさに」
「そうなるか」
「そのうえで、です」
「天の龍となり人間を救うか」
「地の龍となり人間を滅ぼすか」
「どちらかで世界を救うのか」
「そうなのです」
 こう神威に話した。
「貴方は」
「そしてもう一人の俺とか」
「戦い殺し合います」
「どちらにしても俺は痛い目を見るということだな」
「その通りです」
 肯定、完全なそれの言葉だった。
「貴方は」
「そうか、しかしだ」
「貴方はですか」
「運命は変わる、変えられる」
「あの方から言われますか」
「おじさんは死ななかった」 
 鏡護、彼はというのだ。
「それならな」
「では」
「そうだ、絶対にだ」
 まさにというのだ。
「俺はだ」
「この運命にですか」
「ならない、俺は絶対にだ」
「彼女とですね」
「封真を護る」
「運命にあがらわれますか」
「変えてみせる」
 そうするという返事だった。
「俺はな」
「では選択も」
「そうなる選択だ」
「しかしどちらにしましても」
「言った筈だ、変えてみせるとな」
 そうするというのだ。
「俺はな」
「まさか。それは」
「この世に絶対のものはない」 
 神威は断言した。
「それは運命も同じだ」
「だからですか」
「小鳥を救ってみせる」
「捉われていても」
「そうしてだ、殺すこともだ」
 どちらもというのだ。
「ない、それは言っておく」
「わらわはそれはどうしても」
「無理だというんだな」
「はい」
 神威に目を閉じて答えた。
「見てきたのですから」
「だからか」
「はい、ですから間もなく」
「俺は小鳥を殺されるか殺す」
「そうなります」
「そうならない様にする」
 神威は決意と共に言った。
「何があってもだ」
「彼女を護ると」
「そうする、何があってもな」
「そうですか」
「そのことを言う」
「貴方はそうされますか」
「誓ってな、そして選択も」
 これもというのだ。 
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