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星河の覇皇

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第八十四部第二章 交渉の用意その二十六

「講和してだ」
「手を結びますか」
「友好条約を結んでな」
 そのうえでというのだ。
「お互いに盟友となる、最悪中立の関係となってだ」
「敵でなくしますか」
「エウロパの敵は一つでいい」
「連合ですね」
「他の国はだ」
 連合以外の国はというのだ。
「敵にすべきではない」
「そうですね、連合とは講和なぞ無理です」
 オンサルヴァートも連合についてはこう述べる。
「あの国とは」
「そうだな」
「はい、向こうもです」
「その考えはないな」
「あの国との対立が続くなら」
「それならだ」
 まさにというのだ。
「敵を連合のみにしてだ」
「国防も外交も行なっていきますね」
「国家戦略もな」
 これ自体もというのだ。
「そうしていきたい」
「左様ですか」
「そうだ、だからだ」
「サハラとですか」
「講和したい、そして軍はだ」
「情報収集ですね」
「外務省と共にだ」
 この省と協力してというのだ。
「それにあたってもらう」
「わかりました」
「そしてだ、サハラの考えを知ってだ」
「そこからですね」
「講和の行程を考えていってな」
「そのうえで動いていき」
「講和に至らせる、その際だが」 
 ギルフォードはさらに言った。
「一つ考えがある」
「といいますと」
「サハラについての情報収集はマウリアにおいて行うな」
「サハラには我々は容易に入られません」
「その為な、だからだ」
「マウリアでとなりますが」
「そのマウリアとだ」
 この国と、というのだ。
「話をしてだ」
「そしてですか」
「仲裁に立ってもらってだ」 
 そのうえでというのだ。
「ことを進めていきたい」
「そうもお考えですか」
「そうだ、二国間で交渉しても話が進まないならだ」
「仲裁役ですね」
「その国が必要だとすると」
「マウリアですね」
「あの国に話をしてだ」
 そしてというのだ。
「さらにだ」
「そこからですね」
「サハラと手打ちにしてな」
「最悪でも中立関係になり」
「敵でなくしてだ」
 そしてというのだ。
「憂いをなくしたい」
「敵を連合のみにする」
「それは絶対にしたい」
 こう言うのだった。
「敵は一つに絞る」
「多くは持たないことはですね」
「国家戦略の基本だな」
「はい」
 その通りだとだ、モンサルヴァートは答えた。 
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