神々の塔
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第二十三話 南洋の神々その三
「ほんまにな」
「独創的過ぎるわね」
「ぶっ飛んでるわ」
こうまで言った。
「今は何でもボーイズラブにも出来るし」
「あっ、腐女子やね」
綾乃が応えた。
「それって」
「あの人等や」
綾乃もその通りだと答えた。
「まさにな」
「あの人等は強者揃いやさかい」
「もう誰でもどんな組み合わせでもな」
「生きものやものでもやで」
「そうした設定にするな」
「萌えと一緒で」
「ボーイズラブもやな」
「もう何でもやで」
こうシェリルに話した。
「そうしたもんにするで」
「恐ろしい国やな」
「昔からな」
「その傾向があるな」
「言われてみたら」
「そのボーイズラブはごく普通で」
「文学や神話に男の娘が出て」
そうしてというのだ。
「織田信長さんもお祭りで天女に扮したことあるし」
「それ有名やな」
「歌舞伎かて女形の人いてはるし」
「宝塚では逆やな」
「それ言ったらオペラでもズボン役あるけどな」
ここでこう言ったのはリーだった。
「歌舞伎や宝塚程やないな」
「そやね、あそこまでは」
「他の国ではないわ」
「そやね」
「ズボン役にしてもな」
リーは過激のこの役の話をさらにした、モーツァルトやロッシーニの作品で主に若いメゾソプラノの歌手が歌う。
「そんなに多くないし観てる人も」
「女の人って観てるね」
「それな」
それはというのだ。
「男の子を演じていてもな」
「それでもやね」
「女の人を観てる」
「そやね」
「そうしたもんやしな」
それでというのだ。
「そこはな」
「またちゃうね」
「歌舞伎とはな」
「日本やと同性愛も女装も男装も」
「ありやな」
「特に同性愛そやね」
綾乃はリーに話した。
「古代ギリシアとかでもそやったけど」
「ネイティブでもやで」
トウェインはこう言って来た。
「我が国のな」
「アメリカのやね」
「そや、あの人等の間でもな」
「同性愛は普通やったね」
「男女間の恋愛とな」
それに合わせてというのだ。
「そしてな」
「そのうえでやね」
「そや」
まさにというのだ。
「そこも結構キリスト教から見たら」
「悪いとこやってんね」
「そう思われたやろな」
「当時のアメリカ社会って」
「キリスト教が強かったからな」
今よりもだ、当然起きた世界よりもだ。
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