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ストレスは知らないうちに

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第一章

                ストレスは知らないうちに
 最近どうにもだった。
 働いている会社でやり手で知られている三重圭介きりっとした切れ長の二重の目の光は強く口元は引き締まりやや面長で顎の先が平たく高い鼻を持つ彼は上司に言われていた、背は一八二程で引き締まった身体つきであり黒髪は短くしている。
「休暇ですか」
「取ったらどうだ?有給で」
「いえ、今全然疲れてないですが」
 三重は眼鏡をかけて四角い顔と体型の小太りの上司に言った。
「本当に」
「いや、そう言ってもだよ」
 上司は休まないと言う三重にさらに言った。
「暫く温泉にでも行ってね」
「休めっていうんですか」
「そうしたらどうだい?」
「ですが今は」
「いや、もう有休もたまってるね」
 上司はまだ言う三重にそれでもと返した。
「もうね」
「ここはですか」
「ゆっくりと休んだ方がいいから、思い切ってだよ」
「休むことですか」
「うん、君が疲れていないと言っても」
 自分でというのだ。
「いいね」
「休むことですね」
「うん、いいね」
「そこまで言われるなら」
 三重も頷くしかなかった、だが。
 家に帰ってだ、彼は妻の知美あどけない顔立ちで長い睫毛を持つきらきらとした黒目がちの目で互角系の顔に形のいい鼻を持ち長い黒髪を後ろで束ねた一五八センチ程の均整の取れたスタイルの妻に言った。
「休暇取れって言われたよ」
「そうなの」
「有給をまとめて」
「それでどうするの?」
「俺はいいって言ったけれどな」
 妻に上司とのやり取りをありのまま話した。
「けれどな」
「休めって言われたのね」
「だからな」
 それでというのだ。
「一週間位な」
「休むのね」
「そうするな、温泉でも行けばって言われたし」
「じゃあ温泉行く?」
「そうするか」
 妻とこう話して実際にだった。
 二人で休暇の間とある温泉街に行った、そしてだった。
 そこでゆっくりとした、三重は一日に何度も温泉に入り美味しいものを飲んで食べてその景色を楽しんだ。その中で。
 妻にだ、旅館の部屋の中で話した。
「いや、肩凝りがな」
「凄かったの?」
「全然意識していなかったけれどな」
 それでもというのだ。
「かなり凝っていて」
「温泉に入ってなの」
「わかったよ、もう入っていてガツーーンってな」
 そうした感じでというのだ。
「きたよ」
「そこまで凄かったの」
「腰や膝にも感じるな」 
 そうした部分にもというのだ。 
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