神々の塔
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第二十二話 忍者と忍者その九
「いいな」
「健闘を祈るですね」
「そうだ」
まさにというのだ。
「そして必ず踏破するのだ」
「この塔を」
「あの三人はした」
枢軸の彼等はというのだ。
「そしてその前にもだ」
「ああ、おられるそうですね」
綾乃も言ってきた。
「この塔を踏破した人が」
「そうだった、人も苦難を経てな」
そしてというのだ。
「そのうえでな」
「この塔を踏破出来ますね」
「何万階もあり」
そしてというのだ。
「我等もいるが」
「それでもですね」
「不可能ではない」
「踏破は」
「前例もある」
既にというのだ。
「今言った通りにな」
「あの三人とですか」
「その前にもな」
「そやからですか」
「他の者達に出来てそなた達が出来ないか」
半蔵は綾乃に問うた。
「どうなのだ」
「一人より三人で」
綾乃は確かな声で答えた。
「それで三人で十人です」
「十人いればだな」
「この十人やと何でも出来ます」
綾乃は半蔵に微笑んで言い切った、彼女も他の九人もそれぞれ確かな微笑みでその場に立っている。
「それこそ」
「そう考えているな」
「確信してます」
まさにという返事だった。
「うちも皆も」
「そうか、そう言うならだ」
「この塔の踏破をですね」
「為すのだ、では健闘を祈る」
「それでは」
綾乃は半蔵に応えた、そうしてだった。
一行は半蔵達に別れを告げて一旦宿屋に戻り身体を清め眠りに入って宴を楽しみ体力と気力を回復させた。そのうえでまた出発したが。
ここでだ、綾乃はこんなことを言った。
「いや、忍者の人達も」
「心のイケメンやったな」
「お顔立ちもスタイリもよかったけど」
芥川に微笑んで話した。
「もうお心が」
「イケメンやったな」
「恰好よかったわ」
「僕もああなりたいわ」
芥川は笑って話した。
「ほんまな」
「半蔵さん達みたいに」
「この世界で忍者になって」
そしてというのだ。
「服部半蔵さん達を尊敬する様になったわ」
「あの方々を」
「そうなったわ」
まさにというのだ。
「ほんまな」
「忍者としてやね」
「ああ、立派な方々やとな」
そう思ってというのだ。
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