ドリトル先生と桜島
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第四幕その五
「火山灰が減っていってるね」
「やっぱりそうなるね」
「桜島から離れるにつれて」
「そうなってんだね」
「うん、桜島に近いと」
それならというのです。
「やっぱりね」
「火山灰も多いね」
「降る量も多いから」
「それでだね」
「近い程多いんだね」
「そして遠いとね」
どうしてもというのです。
「どうしてもだよ」
「火山灰の量は少なくなるね」
「遠くなるにつれて」
「そうなっていくね」
「徐々に」
「円状にね」
そうした形でというのです。
「そうなっているよ」
「そうなんだね」
「そのこともわかるんだね」
「桜島の噴火の範囲がどれだけか」
「そうしたこともだね」
「わかるんだね」
「そうだよ、只地質調査をするだけでなく」
そうでなくというのです。
「こうしたこともわかるよ」
「成程ね」
「そうしたこともわかるなら」
「それならだね」
「こうしたこともわかって」
「そしてだね」
「色々面白いよ、学問はね」
まさにと言う先生でした。
「一つの調査からね」
「多くの素晴らしいことがわかる」
「そうしたものだね」
「学問自体そうだよね」
「一つのことから沢山のことがわかる」
「そうしたものだね」
「そうなんだ、しかし毎年毎日みたいに降っているから」
その火山灰がというのです。
「それでね」
「ああ、火山灰がどんどん堆積して」
「その濃度はだね」
「高まってるのね」
「いつもお掃除して掃いていても」
それでもというのです。
「やっぱりね」
「堆積されていって」
「高まっていってるんだね」
「火山灰の濃度が」
「そうなんだね」
「そうだよ、そしてそれはね」
その濃度はというのです。
「今お話したけれど」
「桜島に近いと濃くて」
「遠いと薄い」
「そうなっていくね」
「徐々にでも」
「うん、爆発が起こると」
こうもお話する先生でした。
「遠いと被害は少ないね」
「それと同じだね」
「火山の噴火も」
「そちらも」
「うん、ただね」
こうも言った先生でした。
「考えてみれば桜自の噴火はましだよ」
「まし?」
「ましっていうと?」
「その被害はね」
こちらがましだというのです。
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