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新オズのリンキティンク

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第四幕その五

「出しておるらしいぞ」
「そうでしたか」
「温かい美味しいものを食べてもらう」
「そうした気遣いがですね」
「面白い工夫となっていてな」
 鰻丼でもカレーでもというのです。
「そしてじゃ」
「実際にですね」
「美味いものとなっておる」
「そういうことですね、それじゃあ」
「うむ、食しようぞ」
「それでは」
 クッキーも笑顔で応えました。
 そうして皆で鰻丼と他のお料理を食べるとでした。
「あっ、これは」
「かなりだね」
 魔法使いもカエルマンも食べて言います。
「美味しいね」
「全くだよ」
「そうであろう、だからじゃ」
 リンキティンク王は二人に笑顔で応えました、勿論この人も食べています。
「ナターシャ嬢達がまむしを食べたいと言ってな」
「その時にだね」
「この街でまむしとなるとな」
「このお店だね」
「そう思ってな」
 それでというのです、魔法使いにお話しました。
「皆を案内したのじゃ」
「そうだったんだ」
「そうじゃ、ではな」
「うん、今は鰻を楽しもうね」
「そうしようぞ」
 笑顔でお話してでした。 
 皆で鰻丼を食べます、勿論蒲焼きも肝吸いも楽しみました。
 そしてその後で、なのでした。リンキティンク王は皆を関東煮のお店に案内しました。そうしてです。
 実際にその関東煮それにお酒やジュースを注文しますとナターシャ達五人はこれはというお顔になって言いました。
「おでんね」
「そうだね」
「これだと思ったけれど」
「実際にね」
「これはおでんだね」
「そうだね、何か大阪では元々おでんはお味噌を使うらしくて」
 ボボ王子は五人におちょこを片手にお話しました。
「こちらはお醤油だからね」
「また違うんですね」
「大阪のおでんとは」
「本来はそうなんですね」
「だしにお味噌を使うかどうか」
「そこが違うんですね」
「どうも」
「うん、ただね」
 王子は五人にこうもお話しました。
「実は関東のものでもないね」
「やっぱり大阪の食べものですか」
「関東煮といいましても」
「そうなんですね」
「名前はそうでも」
「その実は」
「そうだよ、関東煮と言っても」 
 名前はそうでもというのです。
「だしに昆布を使うと」
「ああ、違いますね」
「あっちは何でもだしに昆布使わないですから」
「だからですね」
「もうそこで違いますね」
「昆布を使うと」
「そうだよ、だからね」
 それでというのです。
「そこは違うよ」
「何でもね」 
 魔法使いもお話しました。 
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