神々の塔
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第二十話 蛇の神々その八
「狼はな」
「そうした理由でな」
「人を襲わんからな」
「どうしてもな」
それはというのだ。
「限られる」
「熊位やな」
「狐や狸はな」
「人は襲わんやろ」
トウェインもそれはと言った。
「どう考えても」
「大きさもあるし性格もな」
「そこまで獰猛やないな」
「頭はええが」
狐も狸もとだ、芥川は答えた。
「人を見たら逃げる」
「むしろそうするな」
「そうした生きものや」
「確かに狐や狸が人を化かしても」
それでもとだ、中里は日本人その狐や狸をよく知る国の者として言った。主に童話を思い出してのことだ
「襲うとかいう話はな」
「ほぼないな」
「ああ、そしてな」
中里は芥川にさらに言った。
「取って食うなんてな」
「ないな」
「それやとな」
「山の神もな」
中国の人食いの妖怪を思わせる様な彼等もというのだ。
「ちょっとな」
「おらんな」
「ああ」
とてもというのだった。
「そや、日本や熊になる。そして山の神やないが」
「別の妖怪になるか」
「山にも鬼がおるわ」
「鬼な、日本の妖怪というたらな」
「まず鬼やな」
「そやな」
中里もそれはと頷いた。
「もうな」
「日本の妖怪の第一はな」
「鬼や」
「鬼は人も食うしな」
「山にもおる」
「そやからな」
「山の神がおっても」
それでもとだ、中里は考える顔で言った。
「もうな」
「まず鬼やな」
「そうなるな」
「むしろそうした山の神がな」
「日本におる方がやな」
「マイナーというたらな」
芥川はその話をここでしたリーを見つつ中里に話した。
「もうな」
「そうなるな」
「ああ、そんな神様もおるんやな」
「日本には」
「色々おるな」
「日本は神様も」
「ほんまな」
こうも言うのだった。
「この話もええ勉強になったわ」
「日本の神様はよおさんおるわ」
「そうした神様もおる」
「ほんまな」
「ううん、うち等が知ってる神様は日本の神様の一部で」
綾乃は考える顔で述べた。
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