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星河の覇皇

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第八十四部第一章 梟雄の復活その二十三

「国債は返すものです」
「借金は返さなくてはなりません」
「若し返さないと信頼されません」
「国家にしても」
「戦争は全く以て辛いものです」
 こうした言葉も出た。
「財政の面でも」
「これだけの浪費はありません」
「今は権力者の建築もここまでかかりません」
 かつては国家財政破綻の要因ともなっていたがだ。
「技術が進歩して」
「そうなりましたが」
「しかし戦争については」
「変わりません」
「国家財政の負担になることは」
「それも大きな戦争なら」
 それならというのだ。
「それが大きければ大きい程です」
「国家財政の負担になります」
「今の我々は国家を賭けた戦争をしています」
「無制限戦争です」 
 一方が存続するかなくなるかまで行われる戦争だ、二十世紀からはじまった徹底的に行われる戦争である。
「それを行っています」
「ならばです」
「軍事費もかかります」
「それも相当に」
「それならです」
「戦費は莫大なものになります」
「それはわかっていますが」
 それでもというのだ。
「しないに限りますね」
「全くです」
「財政の面からしても」
「どうしても」
「我々としては」
 財務省として話すのだった。
「軍事関係は支出ばかりです」
「歳入はありません」
「そうした分野にはあまり予算を回したくないです」
「回すのは歳入になる分野です」
「あとは福祉や教育です」
「国民生活は安定しますし」
 福祉が充実すればだ。
「それがよりよい社会になり」
「結果として歳入につながりますし」
「教育は将来への投資です」
「優秀な人材を多く育てるものです」
「ですからそういった分野はいいですが」
「軍事は自分達を護るもので必要であり」
 そしてというのだ。
「治安の為でもあります」
「そうした意味で国民生活の安定につながり」
「やはり予算を回すべきですが」
「あまり過度ですと」
「とにかく歳入につながらないので」
「出来る限りはです」
「少なく抑えたいです」
 こう本音を述べた。
「出来るなら」
「そうしたものですが」
「ここはサハラですから」
「そうもいきませんね」
「どうしても」
「このことは仕方がありません」
 こう話すのだった。 
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