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スーパー戦隊総決戦

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プレリュードその二

「以後お見知りおきを」
「ロンっていうの?」
「はい」
 そうだというのである。
「それが私の名前です」
「ふうん、ロンねえ」
「見たところ」
 ウンディーネはその彼を見てすぐにあることを察した。それは。
「あんたもあれ?ハリケンジャーとかアバレンジャーに恨みがあるの?」
「私はボウケンジャーにもあるわよ」
 フラビージョに至っては彼等に対してもであった。
「あの連中今度会ったらギッタンギッタンにしてやるんだから」
「そう、ギッタンギッタンにです」
 ロンはその微笑みをさらに深くさせて二人の言葉に応えた。
「その為に私はここに来たのです」
「私達を呼びに?」
「その為に?」
「その通りです。既に貴女達以外の七本槍の方々も探しました」
 他の面々もだというのである。
「既にです」
「ってことは」
「私達も」
「はい、是非おいで下さい」
 こう二人に対して言うのである。
「それで宜しいでしょうか」
「どうする?ウンディーネ」
 フラビージョはまず彼女に顔を向けて問うた。
「こんなこと言ってるけれど」
「私としては異存はないわ」
 彼女は腕を組み考える顔で述べた。そのロンを見ながらである。
「サタサクラやサンダール達もいるっていうし」
「けれどさ。皆何処にいたの?」
 フラビージョはロンに対してこのことを尋ねるのだった。
「皆。私達二人はハリケンジャーとガオレンジャーに負けてここまで吹き飛ばされたけれど」
「そうよね。生きていたみたいだけれど」
「ははは、貴女達と同じですよ」
 ロンはまた笑って彼女達に言うのであった。
「まずサンダールさんはです」
「何処にいたの?」
「宇宙空間を漂っておられました」
 そうだったというのだ。
「まずはそこで見つけまして」
「ふうん、そうだったんだ」
 フラビージョはそれを聞いてとりあえず納得はした。
「他は?それで」
「サタラクラさんは地下に、サーガインさんはインフェルシアの奥深くに、マンマルバさんはアシュの世界に、チュズーボさんは幻獣界におられたのですよ」
「ふうん、成程ね」
「それで皆見つけてきたのね」
「その通りです」
 こう答えるロンであった。
「そして貴女達がここに」
「じゃあここから出て」
「またあの連中に一泡吹かせることができるのね」
「その為になのです」
 ロンはまた慇懃に述べてきた。
「貴女達をです」
「ふうん、あんたってまさか」
「いい人なの?」
「少なくとも貴女達にとってはそうです」
 明らかに何かある言い方であった。しかし二人はそれに乗ることにした。彼女達にとっては間違いなく悪い話ではないからである。
「如何でしょうか」
「乗るわよ、勿論」
「私もね」
「そう仰って下さると思っていました」
 ロンは二人の言葉を聞いて微笑んだ。これで全ては決まった。
 冥界では。ケガレシアが相変わらずであった。
 ヨゴシュタインとキタネイダスもいる。彼女達はウガッツ達と共に遊んでいる。
「さて、次でおじゃるが」
「うむ、何なり?」
「何をするぞよ?」
「歌を歌うでおじゃるよ」
 冥界の暗闇の中でも本当に生きている頃と同じ調子である。
 
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