ドリトル先生と山椒魚
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第十二幕その三
「突然の出来事はです」
「付きものですね」
「その様に考えてです」
そしてというのです。
「ことを進めていきましょう」
「それでは」
「はい、また何かあれば」
先生はバウンドケーキをフォークに取って食べてから言いました。
「お話して下さい」
「こちらにですね」
「呼んで頂ければ」
その時はというのです。
「僕から行かせてもらいます」
「そうですか、では」
「その時は」
「お願いします」
日笠さんは笑顔で応えました、そうしてオオサンショウウオのお話をさらにして日笠さんは動物園に戻りました。
その後で、です。皆は先生に言いました。
「日笠さんとのお話だけれど」
「まあね、これからよね」
「いつも通りにしても」
「日笠さんの背中押した方がいいかも」
「そうよね」
「背中?どうしてかな」
わかっていない返事は相変わらずでした。
「一体」
「だからそれはね」
「もう先生いつも言ってるじゃない」
「そこを何とかしようって」
「そうね」
「全くわからないよ、まあ兎に角ね」
先生は紅茶を見つつ言いました。
「お話は終わったからいよいよね」
「論文終わらせるんだね」
「オオサンショウウオの論文を」
「そうするのね」
「そうすうりょ、それでね」
そのうえでというのです。
「終わったらね」
「次の論文だね」
「それにかかるね」
「井伏鱒二さんのものに」
「そうするよ」
笑顔でお話するのでした。
「次はね」
「わかったよ、しかし先生っていつも論文書いてるけれど」
ホワイティが言ってきました。
「こんなに論文書く人いないよね」
「一年で二十以上は書いてる?」
こう言ったのはチーチーでした。
「もうね」
「それ位は書いてるね」
ダブダブはチーチーの言葉に頷きました。
「見ていたら」
「色々な分野の論文書いて」
ガブガブも言います。
「それ位は書いているわね」
「いや、こんなに多くの論文発表するなんて」
「凄いわよ」
チープサイドの家族も言います。
「中には何十年も書いてない人もいるのに」
「学者さんでもね」
「それでも学者だって公言している人もいるのに」
ジップも言います。
「先生は一年で二十以上だからね」
「もう学者と言わずして何と言うか」
ポリネシアは思いました。
「わからないわ」
「先生が論文を書かないと」
トートーは思いました。
「果たしてどうなのか」
「イギリスにいた時は違ったけれど」
老馬はその時からお話しました。
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