ドリトル先生と山椒魚
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第十二幕その二
「どうしても」
「それは仕方ないですね、何ごともです」
先生は日笠さんに穏やかで落ち着いたお顔でお話しました。
「アクシデントは付きものです」
「そうですね、お仕事でもプライベートでも」
「全て順調にいく筈もなく」
「アクシデントそしてトラブルはですね」
「常にです」
まさにというのです。
「あります」
「そうしたものですね」
「僕もです」
先生はご自身のお話もしました。
「これまでの旅、冒険ですね」
「イギリスにおられた時の」
「はい、もうです」
それこそというのです。
「アクシデントやトラブルの連続で」
「大変でしたか」
「その度に皆に助けておらって」
そうしてというのです。
「乗り越えてきました」
「そうでしたか」
「はい」
まさにというのです。
「日本に来てからは冒険と呼べる様なことはないですが」
「かつてはですね」
「もうです」
「大変なですか」
「アクシデント、トラブルばかりで」
思わぬというのです。
「そうしてです」
「大変でしたか」
「はい」
そうだったというのです。
「今思うと楽しいですが」
「そうだったんですね」
「ですから」
「アクシデントはですか」
「起こるものとです」
その様にというのです。
「僕は考えています」
「ご自身の経験からですか」
「はい、日本に来てです」
今のお話もするのでした。
「そして暮らして国籍もです」
「日本になられましたね」
「そうなったこともです」
「突然だったそうですね」
「これはアクシデントやトラブルではないですが」
それでもというのです。
「突然でしたし」
「物事が突然起こることはですね」
「もうです」
既にというのです。
「僕はあるとです」
「お考えですね」
「歴史でも思わぬことがです」
その時生きていた人にしてみればです。
「起こることがです」
「普通ですね、そういえば」
「僕自身の経験を振り返ってもそうで」
「歴史を学んでもですね」
「そして世の中を見ても」
「思わぬことはですね」
「常に起こります」
そうなりますというのです。
「ですから」
「それで、ですね」
「オオサンショウウオの夫婦もです」
「全てが全てですね」
「順調である筈がなく」
そしてというのです。
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