ハッピークローバー
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第七十八話 ホテルのカレーその八
「皆のやる気もよ」
「出るのね」
「お勉強だって部活だって」
「それでお仕事先でだったら」
「お仕事もね」
こちらもというのだ。
「やる気が出るのよ」
「そういうことね」
「そうよ。それで」
かな恵はここでだった。
ふと食堂のコーナーの一つを見て一華だけでなく四人全員に言った。
「ここのカレーもよさそうじゃない?」
「ああ、カレーね」
「ここにもあるわよね」
「しかも結構な人が食べてるわね」
「それも美味しそうに」
「やっぱりあれよね」
かな恵は四人に話した。
「カレーっていいわよね」
「もう困ったらカレーでしょ」
富美子は言い切った。
「何時でも」
「美味しいし栄養もあるしね」
「そう、カレーがあったら」
富美子はかな恵にさらに言った。
「それでいけるっていう位にね」
「有り難いお料理よね」
「あんたも合宿の時作ったでしょ」
「料理部の部活でね」
「そうよね」
「皆もお昼食べたわよね」
かな恵はまた四人に問うた。
「そうよね」
「ええ、食べたわ」
「いつもじゃないけれどね」
「合宿の間にね」
「どの部でもだったと思いわよ」
「そうでしょ、だから私達もね」
かな恵はやや真剣な顔で話した。
「今食べてる分食べられたら」
「カレーもなのね」
「あれも食べるのね」
「そうするのね」
「ここは」
「そうしよう。さっきイギリスのお話したけれどあの国だってね」
食べものの評判が悪いこの国もというのだ。
「かなり食べるしね」
「何かもうカレーさえ食べていれば」
理虹は同級生の友人のイギリス人の女の子から聞いた話をした、尚その娘は北アイルランド出身である。
「いいっていう位みたいね」
「元々イギリスのカレーが日本に入って」
「日本のカレーになったしね」
「インドのカリーがイギリスに入って」
かな恵はこの歴史も話した。
「当時インドはイギリスの植民地だったから」
「そうそう、そうなってね」
「そのイギリスからね」
「日本に入って」
「それで定着したからね」
「明治からね」
「それで何処でもね」
まさに日本の至るところでというのだ。
「食べられてるし」
「海の家でもあったしね」
留奈は自分達がお盆前まで働いていた場所の話をした。
「それでガンガン売れたし」
「そう、それでね」
「このホテルのカレーもなのね」
「食べてみよう」
かな恵は笑って話した。
「少しでもね」
「食べられるなら」
「そうしよう。カレーが美味しかったら」
それならというのだ。
「それだけでかなり違うしね」
「まさに迷ったらカレーだから」
「そう、富美子ちゃんの言葉だけれど」
「カレーがどうかね」
「これって結構以上に大きいわよね」
「そうね、それじゃあ」
「今食べているものを全部食べて」
これは絶対だった。
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