イベリス
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第九十九話 お盆が終わりその七
「これからだよな」
「高校生ってああした娘多いよな」
「はっちゃけないでな」
「何処かで止まってる感じの娘多いな」
「それで背伸びしてますって」
「もっと攻めていってもいいだろ」
「そうだよな」
こんなことを話していた。
「やっぱり大学生だよな」
「メイクも派手になるしな」
「ぐいぐいくる感じでな」
「そういうのがいいんだよな」
「今度また合コンあるしな」
「そっち行こうぜ」
「高校生より大学生だよな」
こんなことを話していた、その話を表情を変えずに聞いてだった。
咲は家に帰ると愛に携帯でこの話をしたらこう言われた。
「その人達酔ってたんでしょ」
「どう見てもね」
咲は彼等の赤ら顔を思い出しつつ話した。
「そうだったわ」
「酔っぱらいの言うことなんてね」
「意識しなかったらいいのね」
「そうよ」
こう咲に話した。
「もうね」
「そうなのね」
「だからね」
それでというのだ。
「咲ちゃんもよ」
「気にしてないけれど」
「ふーーーんて感じよね」
「そんな風よ」
愛にまさにと答えた。
「実際にね」
「だったらね」
それならとだ、愛は答えた。
「それでよ」
「いいのね」
「それにそんなこと言ってる人は何もしてこないから」
「タイプじゃないとかダサいとか」
「人間そう思った人には声かけないから」
そうしたものだというのだ。
「いけると思うからよ」
「声かけるのね」
「咲ちゃんもそうでしょ」
愛は携帯の向こうの従妹に問うた。
「どうかっていうと」
「ええ、それはね」
咲もそれはと答えた。
「やっぱりね」
「そうでしょ、だからね」
「そう言う人はなのね」
「安心していいのよ」
「何もしてこないから」
「気をつけるのはね」
そうした相手はというと。
「無言でじっと見ている」
「ストーカーみたいな」
「そうよ」
まさにという返事だった。
「そうした人こそよ」
「問題なのね」
「そうよ、そうした人こそね」
「気を付けておくのね」
「さもないとね」
「襲われたりするのね」
「そんな人がいないか気を付けておくことよ」
こう従妹に言うのだった。
「普段からね」
「いつも」
「そう、気付かないうちによ」
「そうした人っているから」
「だからね」
それでとだ、愛はさらに話した。
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