イベリス
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第九十九話 お盆が終わりその五
「もう碌なものじゃない」
「そんなのね」
「この漫画色々環境も言うけれど」
咲は否定的に話した。
「けれどね」
「それでもよね」
「そうした漫画でね」
「紙を使う方がね」
「問題でしょ」
「環境にとってはね」
「そんな漫画の為にはよ」
咲はさらに言った。
「本当にね」
「資源はよね」
「出来るだけよ」
それこそというのだ。
「無駄遣いしないことよ」
「その為にも」
「そう、そうした漫画こそね」
「読まないで」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「もっといい漫画をよ」
「読むべきね」
「そうよ、幾ら長く続いていても」
そしてヒットしていてもというのだ。
「よくない漫画ってね」
「あるわね」
「もうそうしたね」
「風評被害とか誤った知識拡散する様な」
「そうした漫画はね」
出来るだけというのだ。
「読まないことよ」
「自分も悪影響受けて」
「貴重な森林資源も無駄遣いだからね」
「そういうことね」
「もうね」
それこそというのだ、こうした話をしてだった。
咲は同級生と一緒に漫画を読んでいった、そうして部活の時間を過ごしてアルバイトにも出た。そこでだった。
速水にお茶を入れて受付をしていると一緒に受付をしている大学生のバイトの先輩からこんなことを言われた。
「ちょっといいかしら」
「何ですか?」
「いや、咲ちゃん最近奇麗になったけれど」
「そうですか?」
そう言われ内心嬉しく思いながら応えた。
「私最近」
「何かあったの?」
そう思った咲にさらに言ってきた。
「一体」
「何かって別に」
「ないの」
「ないです」
先輩にそれはという感じで答えた。
「これといって」
「そうなの」
「高校に入って色々ありますけれど」
「アルバイトとか」
「部活もしてましてお家でもです」
「色々あるの」
「はい、従姉のお姉ちゃんにも何かと教えてもらって」
愛のことも話した。
「高校入って人生の経験と知識っていいますか」
「そうしたことをなの」
「色々教わっています」
「それね」
先輩はここまで聞いて咲に答えた。
「それがあるからね」
「だからですか」
「咲ちゃん磨かれていってるのよ」
「磨かれて奇麗になってますか」
「ええ、やっぱり人生の経験や知識を教わっていったら」
それならというのだ。
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