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X ーthe another storyー

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第十六話 交流その十

「天の龍も地の龍も七人ですね」
「それぞれが」
「そうですね、今地の龍は四人とです」
「庚さん達が仰っていました」
「それで先程麒飼さんも」
 彼もとだ、玳透は話した。
「言われていました」
「残り三人共」
「彼が天の龍になるか地の龍になるか」
「彼の選択です」
「彼が天の龍を選んだら」
「他の誰かがです」
 征一狼が話した。
「地の龍になります」
「それは誰でしょうか」
「そのことが問題ですね」
「そうですね」
「はい、ですが」
 それでもとだ、征一狼は話した。
「どちらも七人となることは定まっていますので」
「だからですね」
「このことを頭に入れまして」
 そうしてというのだ。
「そのうえで、です」
「考えていくことですね」
「そうしていきましょう、七人と七人になるとです」
「考えることですね、そして僕はです」
 玳透は自分のことを話した。
「天の龍ではない、それだけの力がない」
「それならわかりますね」
「地の龍でもないです」
「そのことは確かです」
「力がないことを残念に思っていました」
 これまではというのだ。
「ですが地の龍にならないなら」
「そのことはですね」
「よかったです、征一狼さん達と敵にならないのなら」
「僕もですよ、玳透君とはです」
 征一狼も言うのだった。
「絶対に戦いたくないです」
「そうですよね」
「ずっと一緒にいましたから」
 親戚同士として共に修行してきてというのだ。
「そうでしたから」
「だからですよね」
「はい」
 まさにというのだ。
「そう思っています」
「本当によかったです」
「お互いに、では」
「そうですね、では僕は僕の持っている力全てを使って」
「丁様をですね」
「お護りしていきます」
 征一狼に約束した。
「これまでお話している通りに」
「お願いします」
「その様に」
「はい、それでは」
「戦いが終わるまで」
「丁様のお傍にいて下さい」 
 こうした話をしてだった。
 玳透は自分の家に帰り征一狼もだった。
 彼の家に帰った、すると。
 綺麗な妻と可愛い娘が彼を迎えて笑顔で言ってきた。
「おかえりなさい、あなた」
「おかえり、パパ」
「はい、只今です」
 征一狼は家庭でも優しい笑顔で応えた。
「遅くなってすいません」
「いえ、それで晩ご飯は」
「いただいてきました」
 笑顔での返事だった。
「玳透君とお友達と一緒に」
「そうなのね」
「お風呂だけをです」
 こう妻に言うのだった。 
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