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八条学園騒動記

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第六百九十八話 本当に全くわからないその四

「そして大久保さんもな」
「大久保利通さんね」
「西郷さんの盟友でだ」
「幼馴染みで」
「まさに無二の存在だったが」
「あの人も必死に頑張って」
「何とかだ」
 まさにというのだ。
「奄美から出られたがな」
「そうだったわね」
「後でまた流されたが」
「その奄美でね」
「あの人は現地の人達の為に立ち上がった」
「それでなのね」
「琉球では英雄とだ」
 その様にというのだ。
「思われている」
「そうだったのね」
「だが薩摩藩のことはな」
「攻められただけなのね」
「本当にそれだけでな」
 まさにというのだ。
「終わりだ、だが二次大戦のことは」
「第二次世界大戦ね」
「ご先祖が日本軍と共にどれだけ戦ったか」 
 このことがというのだ。
「よく書かれている」
「そうなのね」
「健闘したとな」
「何か凄い戦いだったのよね」
 七海は沖縄の戦いと聞いて言った。
「確か」
「そうらしいな」
「ええ、アメリカ軍が来たけれど」
 それで戦いとなったがというのだ。
「もう鉄の嵐って言う位の」
「死闘だったな」
「それでね」 
 そのうえでというのだ。
「歴史でもね」
「よく言われているな」
「そうよね」
「それでこの戦争のことはな」
「よく言われているのね」
「琉球の歴史ではな」
 ダンはさらに話した。
「戦争の話は殆どないがな」
「それでもなの」
「二次大戦のことはな」
「言われるのね」
「というか二次大戦以降な」
 この戦争からはというのだ。
「琉球はこれといって戦争をしていないからな」
「それでよね」
「日本に戻ってからおかしな知事が何人も出たらしいが」
「そうなの」
「随分とな」
 それこそというのだ。
「酷いのも出たらしい」
「どんな知事さん?」
 彰子はそのことを尋ねた。
「一体」
「当時アメリカ軍の基地があったが」
 沖縄にはというのだ。
「それのことしか言わないでな」
「他のことはなの」
「ほぼ興味がないな」 
 即ち沖縄の他の政治のことはというのだ。
「運動家みたいな知事もな」
「いたの」
「しかも任期が長かったらしい」
 ただ就任しただけでなくというのだ。
「再選もしてな」
「まともに考えて投票しなくて?」
「当時の人達がな」 
 それでというのだ。 
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