神々の塔
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第十六話 ローマの中でその八
「それでな」
「やっぱり三年生同士で」
「上下関係はな」
「基本ないね」
「円卓に座り合った」
そうしたというのだ。
「志を同じくするな」
「騎士団の仲間同士やね」
「団長を軸としたな」
「ヘッセ君を」
「そうしたな」
まさにというのだ。
「同志達や」
「友達同士で」
「こっちみたいなざっくばらんなことはな」
十星連合の様にというのだ。
「実は騎士団にはな」
「なくて」
「騎士道に基づいた」
「そうした絆で結ばれた」
「そんな間柄や」
「あっちはそやね」
「そして十星連合は先輩後輩も入れた」
この関係をというのだ。
「一緒に仲良くやってく部活みたいな」
「そうした間柄やね」
「そうした友達関係やな」
「そやね、日本の部活の」
まさにとだ、綾乃も応えた。
「そんな風やね」
「縦と横の関係があるな、ただ」
今度は中里が言ってきた。
「こっちは。星のモン自体がまともな性格の奴ばかりでな」
「そこは助かってるわ」
綾乃もそれはと応えた。
「皆ええ子なんは」
「それな、性格悪い奴もな」
「世の中おるし」
「陸上部の屑二人な」
中里は顔を顰めさせて起きた世界のことを話した。
「あいつ等みたいな連中な」
「ああ、あの二人やね」
「自分達が告白けしかけてな」
「遠井君に」
「それで自分達の都合が悪くなったらな」
「あっさり縁切りやしね」
「ああいうのが屑って言うんや」
実に忌々し気に言い切った。
「都合が悪くなったら自分達だけ逃げる」
「昨日まで友達と言うてて手を切る」
「そんな連中誰が信じるんや」
「そやから学校中の嫌われ者になってるね」
「ああ、あんな連中が星のモンにおらんでな」
それでというのだ。
「ほんまな」
「有り難いわ」
「性格悪いって一口に言ってもな」
俗にこう評される場合もというのだ。
「色々なタイプあるけどな」
「あの人等は」
「平気で人を裏切る」
「自分の都合で」
「昨日まで友達と言っていたのが」
それがというのだ。
「自分にまで危害が及ぶとなると」
「そう思ったらあっさり切り捨てる」
「自分の都合でな」
中里は綾乃のその言葉を借りて言った。
「しかも自分等が告白する様に言って」
「その次の日には切り捨てる」
「性格悪いと言われるタイプでも」
その中でもというのだ。
「かなりのな」
「悪い部類やね」
「下の下以下のな」
芥川は今度はこう言った。
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