八条学園騒動記
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第六百九十七話 弱肉強食とその八
「それは幾ら何でもね」
「言い過ぎ?」
「そうでしょ」
こう言うのだった。
「悪魔だなんて」
「何か日本語とそれ以外の言語とかね」
「そこまで言うの」
「そうみたいよ、あと何かね」
七海はさらに話した。
「バスク語ってあるらしいけれど」
「何処の国の言葉?」
「エウロパにバスクって国あるでしょ」
「あっ、スペインから独立した」
「他にはカタルーニャって国もあるけれど」
スペインから独立した国の中にはだ、エウロパが宇宙に進出しブラウベルグが今のエウロパの領土を定めた時にどちらの国も独立したのだ。
「そのバスクって国でね」
「バスク語が話されてるの」
「そうなの、そのバスク語がね」
これがというのだ。
「何か凄く難しくて」
「日本語があっちで言われてるままになの」
「言われてるらしいわ」
「悪魔の言語って?」
「いや、バスク語とそれ以外って」
こちらの表現だとだ、七海は答えた。
「そうね」
「言われてるの」
「そこまでね」
「バスク語って難しいの」
「そうみたいよ、あっちではね」
「何かそれってね」
彰子も連合の人間なのでこう言った。
「エウロパの人達が」
「馬鹿じゃないかっていうのね」
「エウロパの人達って連合の人達より頭が悪いのよね」
「偉そうにしている貴族とね」
「その貴族の人達にへいこらしてる平民の人達で」
「ご主人様と奴隷しかいないから」
それでとだ、七海も話した。
「頭を使うことがね」
「なくて」
「それでね」
「あっちの人達は頭悪いのね」
「私達よりもね」
即ち連合の者達よりもとだ、七海も話した。
「悪いわよ、実際知能指数はね」
「私達の方が高いのよね」
「連合全部の国がよ」
それこそとというのだ。
「エウロパのどの国よりもね」
「知能指数高いのね」
「ええ、運動能力もだけれど」
「知能指数を見たら」
「はっきりわかるわ」
七海は連合の固定観念自分達はそうだとは気付いていないそれを話した。
「もうね」
「連合の人達の方がね」
「エウロパの人達より頭よくて」
「そのエウロパの人達だから」
「バスク語とかいう言語にもそう言ってね」
そうしてというのだ。
「日本語にもよ」
「そう言ってるのね」
「昔は白人至上主義とか言ってたけど」
十九世紀頃に確立された思想である。
「その実はね」
「あの人達は白人ばかりで」
「その純粋な白人の方がよ」
「頭も悪くて」
「運動神経もね」
「悪いのね」
「私達は皆市民でね」
階級がなくとだ、七海は話した。
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