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ハッピークローバー

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第七十六話 愛国心その五

「こうした人の為にあるのよ」
「それでそんな人が戦前の日本の悪口言って」
「皇室にもよね」
「じゃあ逆にって思えるわね」
「戦前の日本の方がよくて」
「皇室だってね」
「というか私そんな新聞記者見掛けたら」
 ウェールズの娘はかな恵に話した。
「即刻スマホで撮影して」
「流すのね」
「某新聞記者のお店での取材とか言ってね」
「その暴れてる姿流すのね」
「これで終わりよ、バイトテロとか外食テロみたいにね」
「即刻大炎上ね」
「それで新聞社ごとね」
 その会社ごとというのだ。
「責任追及よ」
「それで悪は裁かれたね」
「悪ね、確かにお店で暴れたらね」
「営業妨害でれっきとした犯罪だから」
 かな恵はこのことははっきりと言った。
「本当にバイトテロとか外食テロとか」
「そうしとことと同じね」
「だったらね」 
「犯罪ね」
「もう犯罪が悪ってのはね」
「法律あったら言うまでもないわね」
「一応日本じゃ法律はちゃんと定められてるし」
 一部の人間が恣意的に決めてはいない、そうした社会は法治社会ではなく人治社会と言う。独裁国家もそれにあたる。
「だからね」
「法律はちゃんと動いてるわね」
「そう言っていいわね」
「だったら尚更ね」
「放置社会ってことで」
「もうね」
 それこそというのだ。
「いいしね、それでね」
「法律に反する、犯罪なら」
「悪ってね」
「みなせばいいわね」
「簡単に言えばね」
「それはね、まあ営業妨害なんてね」
「論外だけれどね」
 犯罪かどうか以前にというのだ。
「お店の人にもお客さんにも迷惑だから」
「お口に合わないだけでね」
「それで言われてもこんな味で満足するなとか」
「啓蒙するつもり?」
「それって何様ってね」
 その様にというのだ。
「なるわね」
「そうよね」
「いや、そこまで考えたら」
 かな恵は飲みつつ考える顔で言った。
「作品も原作者の人も」
「無茶苦茶よね」
「特権振りかざしたドキュン集団が大手を振って歩く」
「それでやりたい放題やる」
「そうしたね」
 まさにというのだ。
「とんでもない漫画ね」
「あの漫画の場合はね」
「それでどうしてそうしたキャラクターばかりか」
「他らならぬ原作者がね」
 作品を生み出す人物自身がというのだ。
「そうした人で周りもね」
「そんな人ばかり?」
「そんな人ばかりって相当交友関係狭くて」
「悪いわね」 
 かな恵は即座にこう考えた。
「ああした人ばかりって」
「お付き合いある人がね」
「いい人とお付き合いしてないの」
「だからあれでしょ」
 ウェールズの娘は真面目に話した。 
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