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超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる‼~

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第三百十三話 文化祭 その15

第三百十三話 文化祭 その15
『パブリックブレイク現象』とは。
ストレスの積み重ねによって、普通の社会人がある日、突然、発狂して怪物や異能者になってしまう現象の事である。
政府は、このパブリックブレイク現象で怪物もしくは、異能者になってしまった人間を、『パブリックモンスター』と命名した。

文化祭二日目。
偏差値最底辺高アルティメットジーニアス学園のアルティメットジーニアス学園の出し物である、おにぎりカフェにある悩みを抱えた母子が訪れる。
母の名前はカナミ。
そして、娘の名前はユメ。
ユメは交通事故により、記憶喪失と同時に情緒不安定により、今まで通りの社会生活を送れなくなってしまう。
人混み中で突然、奇声を上げるなどの奇行を繰り返すユメは、両親ともに、役所と病院をたらい回しにされ、あげくの果てにアルティメットジーニアス学園の部室にたどり着いたらしい。
そして、山神ムサシは、アルティメットメディアクリエイター部の部長である風見マイカに、ユメの更生を強引に押し付けられてしまったのだった。
「この一年、交通事故で記憶を失いおかしくなってしまったユメは、私をママと呼んでくれません...近所にもご迷惑ばかりかけて、幼稚園も最近、追い出されてしまいました...」
「そ、そうっスか...ちなみに旦那さんは...」
「旦那は仕事のことばかりで、ろくに今のユメと向き合ってくれません...ユメがおかしくなる前はあんなにかわいがってくれたのに...今はまるでユメを疫病神みたいに扱うんです...」
「それは、ひどい...ひどすぎる、まず、カナミさんだけで抱え込まずに、旦那さんにもちゃんとユメちゃんと向き合ってもらいましょう、そして、ユメちゃんのこと、もっと近所の方や周りの人に根気強く説明して、わかってもらいましょう、俺も手伝いますから...」こうして俺はカナミさんとユメちゃんと共に、二人と旦那が住むマンションに向かう。
俺はカナミさんの旦那さんを説得するために、ユメちゃんの家に上がる。
リビングでは、ユメちゃんの父親でもある、カナミさんの旦那がリビングのテーブルでパソコンをいじっていた。
どうやら、家に帰ってきた後も仕事をしているらしい。
帰宅したカナミさんが旦那さんにあいさつをする。
「トオルさん、ただいま」
カナミさんの夫でユメちゃんの父親の名はどうやら、トオルというらしい。
「おかえり、ところで、隣の高校生はいったい誰だ?」
「彼は、役所の人に紹介してもらったアルティメットメディアクリエイター部の山神ムサシ君よ、今度からユメのことで相談に乗ってくれるみたい」
「アルティメットメディアクリエイター部?いったいなんだそりゃ、山神君、君、いったいどこの高校に通っているんだい?」
「ア、アルティメットジーニアス学園です...」
トオルが落胆のため息を吐く。
「はぁ~、アルティメットジーニアス学園といえば、国内でも偏差値最底辺のバカ学校だぞ、本当にこんな奴にユメのことを任せても大丈夫なのか?」
「この問題は、山神君だけに任せていい問題じゃないわ、ユメの保護者である私とトオルさんの問題でもあるのよ!」
「悪いが、俺には仕事がある、俺はお前とユメを守る為に仕事をしているんだ、仕事のほかに頭がおかしくなったユメの面倒を見てたら俺は過労死してしまう、そうなったらお前とユメは生活できない、そうだろ?」
「トオルさんは私たち家族と仕事、どっちが大事なんですか?」
「両方大事さ、大事な家族を守る為に、仕事は必要不可欠なんだ!それに、今度の仕事は男として絶対にやり遂げなくてはいけないんだ!」
カナミとトオルの争う姿を見て、ユメが奇声を上げる。
『キィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィッ‼』
両手で頭を抑えながら奇声を上げるユメのズボンはびしょ濡れになっていた。
「あ~あ、ユメちゃん、またやっちゃたのね。交通事故に遭う前は1人でできてたんですけどね...」
すぐにカナミがユメと共にトイレに向かう。
二人の様子を見たトオルが舌打ちをする。
「トオルさん、なぜユメちゃんが先程、あんなことになってしまったのか、わかりますか...?」
「それが、わかったら病院に見放されるわけないだろ、君は家に帰ってちゃんと勉強しなさい、偏差値最低辺校のバカなんだからな!」
「俺はユメちゃんの奇行の原因について言っているんじゃないんですよ、ユメちゃんが先程、ズボンを汚してしまったのは、カナミさんとトオルさんがケンカをしてしまったことが原因だと俺は思っています...」
「君は俺のせいだと言いたいのか!いいか?俺はカナミとユメのために働いているんだ!両親の庇護下で生きている高校生ごときが、大人にえらそうなことを言うな!」
「カナミさんが言っていました、ユメちゃんがおかしくなってから、トオルさんがユメちゃんを疫病神扱いしているって、家族のために一生懸命働ているトオルさんに俺は無理矢理、ユメちゃんの面倒を見ろとは言いません、でも、今のユメちゃんのことをまず、理解する努力を始めてみませんか?サラリーマンの代わりはどこにでもいます、でもユメちゃんの父親はこの世界であなた1人だけなんです、無理強いはしません、すこしだけ考えてみてください...」
「チッ、ガキのくせにえらそうなこと言いやがって!カナミ、とっととメシ作ってくれ!」カナミさんは、室内の壁紙を必死にはがしてるユメちゃんを説得している途中でそれどころではない。
「ちょっと、待って!今、どれどころじゃないのよ!」
カナミさんの大声に反応して、ユメちゃんが大声で泣き始める。
室内にインターホンの音が鳴り響く。
カナミさんが急いで玄関に向かう。
どうやら、隣部屋の老人から騒音の苦情がきたらしい。
カナミさんは必死なって騒音被害を訴えてきた隣部屋の老人に謝罪する。
そう、トオルさんも、お隣さんも、今のユメちゃんについての理解が足りていないのだ。
このままでは、カナミさんとユメちゃんはこのマンションを追い出されてしまうかもしれない。
まずはカナミさん以外の人たちに、今のユメちゃんのことを知ってもらうことが大事なのだ。
玄関からリビングに戻ってきたカナミさんに俺は提案する。
「今日の料理は俺が作ります、その間にカナミさんはユメちゃんの面倒を見てて上げてください」
「ありがとう、助かるわ、ムサシ君」」
俺はユメちゃんとカナミさん、そして自分とトオルさんの分の料理を作りはじめる。
昼食を食い終えた俺はカナミさんに提案する。
「カナミさん、このパソコン、ちょっと借りていいですか?」
「いいわよ、別に...」
俺はパソコンのワープロで書類の作成を始める、そして、プリンターで印刷したA4用紙をカナミさんとトオルさんに渡す。
A4用紙には、ユメちゃんが交通事故で頭がおかしくなってしまったこと、そしてユメちゃんがどのような法則性で奇行を始めるのかについてまとめられていた。
「まず最初に、このユメちゃんのことについて書かれたA4用紙、ユメちゃん新聞を、マンションの人たちに配って、ユメちゃんのことをみんなに理解してもらいましょう!」
俺の提案にトオルさんが反論する。
「私は仕事でそれどころじゃないんだが!」
「わかってますよ、このユメちゃんのことについて書かれた紙、『ユメちゃん新聞』は俺達、アルティメットメディアクリエイター部のみんなで配ります!カナミさんとトオルさんはいつも通りに生活してもらって問題ありません!」
「そうね...まずは、自分たちだけで今のユメのことで悩むだけじゃなくて、どうすれば今のユメを周りの人にわかってもらえるのかが大事なのよね...」
トオルさんは真剣な表情でユメちゃん新聞を呼んでいる。
ユメちゃんは自分のことで悩んでいる大人たちのことなど気にせずに、室内の壁にクレヨンで絵↓を描いていた。
『鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤
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次回予告 文化祭 その16 
 

 
後書き
次回もお楽しみに 
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