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八条学園騒動記

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第六百九十六話 肉だから合うその十一

「他のものをね」
「どんどん食べてもらって」
「それで終わりよ」
「そうだね」
「けれどね」
 クララはその顔のまま話した。
「イギリス貴族はね」
「貴族だからね」
「全くね」
 それこそというのだ。
「アイルランドの人達が餓えていても」
「ジャガイモがなくなって」
「麦を容赦なく取り立てて」
「一切助けないで」
「餓死するのに任せたのよ」
「そうだったね」
 ベンもそれはと答えた。
「最低な話だね」
「今でもイングランドとアイルランド仲悪いっていうけれど」 
 エウロパの中でだ、その為かイングランド貴族出身であるエウロパ総統ギルフォードはアイルランドでは極端に支持率が低い。
「それもね」
「当然だね」
「そうよ、それがね」
「貴族だね」
「あの連中はふんぞり返っていて」
 クララは連合での貴族に持つイメージをそのまま話した。
「尊大でね」
「それで搾取ばかりしてね」
「微塵も容赦がなくて」
「しかもケチっていう」
「何もいいところのないね」
 そうしたというのだ。
「最低最悪な連中ね」
「そうだね、しかもイギリスは料理もまずい」
「いいところないわね」
「僕達のかつての宗主国だけれど」
「正直好きな人いないわね」
「オーストラリアでもね」
「そのことは同じよ」
 クララはこうも言った。
「もうね」
「そうだね」
「正直連合に生まれてよかったわ」
「食べものは美味しいし」
「階級もないしね」
「こうした食べ方も出来るしね」
 アイスを食べてワインを飲んで話した。
「最高よ」
「連合はね」
「こんないい国ないわよ」
 こう言ってだった。
 クララは兄弟姉妹達と一緒にデザートとワインの残りも楽しんだ、五人で焼肉も冷麺もアイスもそしてワインも楽しんだのだった。


肉だから合う   完


                   2022・12・16 
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