恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第百三十九話 群雄、戦を終わらせるのことその一
第百三十九話 群雄、戦を終わらせるのこと
三人の前にだ。ゲーニッツが姿を現した。その彼を見てだ。
草薙はだ。こう彼に告げた。
「じゃあ遂にだな」
「はい、全てを終わらせましょう」
ゲーニッツは悠然とした笑みで草薙の言葉に応えた。
そしてそのうえでだ。次はだ。
八神を見てだ。彼にはこう言った。
「貴方は最後の最後まで、でしたね」
「俺はオロチではない」
「その血脈に従われないというのですね」
「先祖のことなぞ知るか。俺は俺だ」
ゲーニッツに対してもだ。言葉を変えない八神だった。
「だからだ。俺を利用しようとした貴様を倒す」
「左様ですか」
「そして私も」
神楽はだ。ゲーニッツを見据えて彼に告げた。
「貴方を今度こそ完全に倒し」
「仇を取られるというのですね」
「姉さんも想い、果たさせてもらうわ」
こうゲーニッツに告げたのである。
「例え私がどうなろうとも」
「御命は惜しくはないのですか」
「ええ、惜しくはないわ」
毅然としてだ。ゲーニッツに言葉を返す神楽だった。
「この神楽家の血脈、それに」
「それにですか」
「姉さんの想い、そういったものが適えられるなら」
自分の命は惜しくない、そう言ってだ。
そしてだった。三人はゲーニッツと戦いの間合いに入った。オロチとの最後の戦いもはじまったのだった。
厳顔は砲を放った。そのうえでだ。
妖術を繰り出す司馬師にだ。言った。
「これでどうじゃ!」
「ふん、この程度!」
司馬師はその砲をだ。右手を左から右に横に払いだ。
それで消し去って見せた。そのうえで言うのだった。
「甘いわね。この程度ではね」
「倒せぬというのじゃな」
「ええ、甘く見てもらっては困るわ」
「私達もまたね」
司馬師だけでなく司馬昭も言ってきた。二人は今も共にいるのだ。
「姉様と同じく妖の力を持っているのよ」
「だからこの程度では倒れないわよ」
「ふん、言うのう」
厳顔はその司馬師に対して言い返す。
「ではあくまでか」
「そうよ。この世を闇で覆う」
「そして私達の国を築くのよ」
司馬師だけでなく司馬昭も言ってきた。
「姉様と共に。人ならざる者の王朝を」
「その国をね」
「ならば何としてもじゃ」
厳顔もだ。二人の言葉を受けてだ。
あらためて砲を構えてだ。再び返すのだった。
「わしも絶対にじゃ」
「私達をなのね」
「倒すというのね」
「人としてのう」
彼女はあくまで人として言う。そのうえでだ。
お互いに対峙したままだ。構えを取る。そこにだ。
魏延に馬岱、そして公孫賛と何進が来た。さらにだ。
紀霊や楽就も来た。袁術の下にいる者達もだ。
二人の妖女を囲みだ。一斉に身構える。そうしてだ。
今度は魏延がだ。二人に対して言ってきた。
「桃香様のところには行かせん!」
「あら、忠義ね」
「それによってなのね」
「そうだ。私は桃香様の忠臣!」
その自負と共に言うのだった。
「だからこそ何としても御護りする!」
「言うわね。ならその忠義」
「叩き潰してあげるわ」
二人は魏延のその言葉を嘲笑で受けた。そしてだった。
そのうえでだ。構えを取りだ。一同と戦うのだった。本陣においても死闘が繰り広げられていた。
しかしその中でだ。孔明と鳳統はだ。
その本陣での戦いを目の前にして戸惑う劉備達にこう言うのだった。
「大丈夫です、ここはです」
「桃香様は歌に専念して下さい」
「桔梗さん達は必ずあの二人を倒してくれます」
「ですから」
「私達は歌うのね」
今は歌を止めている。そのうえで孔明達に問うたのである。
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