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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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第百三十八話 草薙、オロチを封じるのことその四

 タクマがだ。こう他の二人に言った。
「このままではだ」
「埒が明かないな」
「そう言うのじゃな」
「そうだ。相手はあまりにも強い」
 だからだとだ。タクマはハイデルンと柴舟に言った。三人は今ルガールを前にしている。
 タキシードの上着を脱いでいるルガールはまさに仁王立ちだ。その彼を見ての話だった。
「このまま普通に攻めてもだ」
「確かに。駄目だな」
「前よりも強くなっているしのう」
「ふふふ、私とて遊んでいた訳ではないのだよ」
 そのルガールが不敵な笑みと共に三人に言ってきた。
「修業を続けてきたのだよ」
「だからか」
「その通りだよ。そしてだ」
「世界を破壊するというのか」
 ハイデルンが彼等に問うた。
「貴様もまた」
「それもいいが私はある趣味をまたはじめたのだよ」
「あの悪趣味なものをか」
「そう。倒した者を像にする」
 かつて彼が凝っていただ。その趣味をだというのだ。
「またはじめたのだよ」
「そして我等をか」
「君達もまたそうなってもらおう」
 三人をその隻眼で見つつだ。ルガールは笑っていた。
 そしてその笑顔と共にだ。彼は言うのだった。
「今からな」
「私はここで夢を果たさせてもらう」
 ハイデルンはそのルガールに対してだ。身構えてからだった。
 そのうえでだ。こう告げたのだった。
「家族、そして部下達の仇をだ」
「取るというのだな」
「貴様を倒す」 
 その構えからだ。ハイデルンは告げる。
「今度こそ完全にだ」
「そしてわしもじゃ」
 柴舟もだ。両手に炎をたゆらせていた。
「前に利用された借りは返してもらうぞ」
「あれだけの傷を受けて生きているだけでも凄いのだがな」
「生憎だがわしは不死身でな」
 自分でだ。笑って言う彼だった。
「あの程度では死なんのじゃよ」
「ふむ。それでか」
「そうじゃ。借りを返させてもらう」
 ルガールを見据え。彼も身構えたのだった。
 そしてタクマもだ。こうルガールに言うのだった。
「貴様をこれ以上放っておいては碌なことにならん」
「極限流空手、それで戦うか」
「悪を倒すのも武道家の務め、覚悟はいいな」
「いいだろう。では来給え」
 ルガールは余裕と共に三人に告げた。
「君達を最高の彫刻にしてやろう」
 彼と三人の戦いもはじまったのだった。
 戦いはだ。ケイダッシュ達も行っていた。彼はマキシマ、クーラと共にだ。
 ネスツの面々と戦っていた。イグニス、グリザリッド、そしてゼロがだ。
 三人と戦っていた。そしてその中でだ。
 ケイダッシュはだ。渾身の力でだ。
 炎を繰り出しだ。それでイグニスの腹を撃った。
 マキシマは至近でだ。潜在能力を出してだ。グリザリッドを吹き飛ばしクーラはまさに自爆覚悟でゼロに体当たりを敢行し彼を倒した。そうしてだった。
 ネスツの面々を倒した。それからケイダッシュは言うのだった。
「これでこの世界でも諦めたか」
「相変わらずの強さか」
「そしてどうだ。諦めるか?」
 ケイダッシュは仰向けに倒れているイグニスにまた問う。
「おかしなことをするのは」
「ネスツはこの世界では闇として生きようとした」
 于吉、オロチ達と結託してだ。そうしようとしていたのだ。
 だがそれがどうなったか。イグニスは倒れたまま言った。
「だがそれは適わなくなった」
「ではそのまま死ね」
「そうさせてもらう。しかしだ」
「しかし。何だ」
「御前達はどうするつもりだ」
 彼等の未来をだ。イグニスは問うのだった。
 
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