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おぢばにおかえり

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第七十三話 態度が少しその二十九

「大きなことよ」
「自分で何をすべきかわかっていて動けるからですね」
「そうよ、しかし新一君のいんねんは代々の」
 何かわかってきました。
「血のいんねんね」
「父方の。まあお祖母ちゃんじゃない誰かのですね」
「もうそこに癖性分とか出てるし」
 父方のお祖母さんをそう言うところにです。
「そちらのいんねんね」
「父方の家庭も」
「何か色々あったのよね」
「ひい祖父ちゃんが酒乱だったそうで」
「そうした人いるけれど」
「それであちこちに迷惑かけたりお妾さんいたり」
 何かどんどんお話がダークな方向にいっていると思いました、新一君はお家のいんねんもかなりだと思いました。
「親子兄弟夫婦仲が悪くて」
「全部よね」
「それで大叔母さんが入信されたんです」
「そういう経緯で」
「僕がいる布教所の所長さんとお友達だったんで」
「その縁でなの」
「はい、どうしてうちは揉めてばかりなのか悩んでいて」
 それでというのです。
「相談してから」
「入信されて」
「それで僕に至ります」
「そうなのね」
「もうひい祖父ちゃんはいないですが」
 お亡くなりになったとのことです。
「それでも癌は二人いまして」
「その父方のお祖母さんとっていうのね」
「その長男です、ちなみに親父次男です」
「あらっ、そうだったの」
「三人兄弟の真ん中で」
「それでお父さんが二代目?」
「はい、大叔母さんお二人共子供いなくて」
 それでというのです。 
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