星河の覇皇
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第八十三部第四章 戦線崩壊その三十三
「敵の一撃は凌いだ」
「最初の大きなそれは」
「それならですね」
「次に大きな攻勢があろうとも」
「先程のものよりはましなので」
「だからだ、何とかだ」
敵の攻撃を受けてもというのだ。
「いいな」
「はい、それでは」
「これよりですね」
「撤退をですね」
「進めていきますね」
「そうする、だから急ぐのだ」
こう言ってそうしてだった。
ティムール軍は今は将兵達の収容を進めていった、そうしてそのうえで今はオムダーマン軍と戦っていた。
オムダーマン軍の攻勢は続く、だがそれでもだった。
敵の攻撃を凌いでいた、ラーグワートはその彼等を見て言った。
「敵ながら見事だな」
「左様ですね」
「まだ陣形は崩れていません」
「勇敢に戦っています」
「それを見ますと」
「見事ですね」
「全くだ」
ラーグワートは自身の幕僚達に述べた。
「あれだけ魚雷攻撃を受けてもな」
「それでもですからね」
「そのことを見ますと」
「まことにですね」
「ティムール軍は強いですね」
「それもかなりの」
「そうだな、しかしだ」
それでもとだ、ラーグワートは話した。
「それでもだ」
「今は、ですね」
「攻撃を続けていきますね」
「その様にしますね」
「そして敵に損害を与えていく」
これが自分達のすべきことだというのだ。
「いいな」
「承知しました」
「ではですね」
「このまま攻めていきますね」
「その様にしますね」
「そうだ、そしてだ」
そのうえでというのだ。
「勝利を掴むぞ」
「では」
「これより」
「さらにですね」
「軍単位であるが」
自身の率いるというのだ。
「総攻撃だ」
「それを行いますね」
「再び」
「そうしますね」
「攻撃の手を緩めず」
そうしつつというのだ。
「敵に損害を与えていくのだ」
「撤退しようとも」
「出来るだけ、ですね」
「そうしていきますね」
「今は」
「そうだ、あとだ」
ラーグワートはこうも言った。
「そろそろ昼食の時間だな」
「はい、間もなく」
「その時間になります」
「ならですね」
「ここは」
「昼食を摂る、だが」
それでもというのだ。
「わかるな」
「はい、戦闘中なので」
「持ち場を離れずですね」
「各自の持ち場でレーションを食べる」
「そうしますね」
「そうする、私もだ」
ラーグワート自身もというのだ。
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