ライブジャスティスシリーズ
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ナイトメアは悪戯に時を進める
ガチャッ
ムサシ「さあ、入って」
イースナ「失礼する」
住宅街にあるとある一軒家、春野ムサシの家へ案内されたイースナはそこで誰かと会う事になっていた。
イースナ「それで、会わせたい人と言うのは?」
ムサシ「この家の奥だよ」
奥の和室に扉を開けると……
ムサシ「連れてきたよ」
メガ・ネ「イースナちゃん……イースナちゃんなんか!!」
イースナ「メガ・ネ……メガ・ネなんじゃな!!」
メガ・ネ「ああ、そうや!!」
イースナ「メガ・ネーーーーーー!!」
突然メガ・ネの懐に飛び込むとイースナは泣きじゃくる。
イースナ「良かった、無事で……」
メガ・ネ「寂しかったやろ?もう大丈夫や……」
するとイースナはメガネの座る体制を見て気付く。
メガ・ネ「メガ・ネ、足が……」
メガ・ネは若干申し訳なさそうに答える。
メガ・ネ「実は、この世界でイースナちゃんを探してる途中でもういないはずの二ベルコルと戦闘になってな、その時二ベルコルに足を千切られて、死ぬかと思った矢先。シンフォギアの立花響ちゃんに救われたんや。その後ライブジャスティスの世話になって、しばらくの間、足が治るまでムサシさんのご厚意で居候の身や」
イースナ「やっぱり、二ベルコルが……」
すると後ろから……
ムサシ「メガ・ネちゃんの足はライブジャスティスの開発チームが今新しい物を作っている。少し時間はかかるけど今まで以上に動けるものを用意するから安心して」
イースナ「何から何まで済まない」
そう言うとイースナは頭を下げる。
ムサシ「別に良いよ、それよりリビングでご飯作ったから。食べていきなよ」
イースナ「それはありがたい、頂こう」
するとリビングには
狂三「ムサシさん、遅いですわよ」
イースナ「な、ナイトメア!!どうしてここに……」
狂三「一応仕事ですわよ、二ベルコルを倒すためにも。あなたにはライブジャスティスに身を置いてもらわなければいけませんので」
イースナ「やはり、討伐対象は二ベルコル」
ムサシ「あの二ベルコルは僕たちの知る二ベルコルとは少し違うんだ。まあ、気になるだろうけど、今はご飯を食べて、お風呂に入って、話はそれからだ」
目の前にボロネーゼスパゲッティとサラダ、コンソメスープが並べられる。
イースナにとっては久しぶりの暖かいご飯だった。
イースナ「それでは、いただきます」
イースナはボロネーゼを食べるな否や、涙を流す。
イースナ「今日まで頑張ってきて、良かった……」
狂三「フフフ、お可愛いですわ」
ムサシ「おかわりもあるからしっかり食べて」
その後
カポーン
イースナ「長らく入って無かった、この暖かさが身体に染みる……」
いつぶりかのお風呂に優越感を感じながら、イースナは疲れを癒していた。
狂三「上がりましたわね」
イースナ「ああ、良い湯であった。礼を言う」
イースナは首にタオルをかけるとムサシに聞く。
イースナ「ムサシよ、聞かせてはくれぬか?二ベルコルの事、そして今何が起きているかを」
ムサシ「聞いたらどうする?」
イースナは答えた。
イースナ「今の妾は支える者が無い、それなら、ライブジャスティスの軍門に下った方が色々と都合がいいと思い直した。
その上で妾はライブジャスティスにその身を置き、戦いたい。メガ・ネや助けてくれたお主らの為にも」
その言葉を聞いた狂三は電話を取る。
狂三「イースナさんの説得に成功しましたわ、説明の為にもこちらに、ええ、待ってますわ」
その頃 街中では……
???「~♪」
士「澪からの指示に背く気か?海東」
ディアボロスメモリを手にする男、海東大樹は士の方に振り向く。
大樹「指示には従ってるじゃないか、あの時アイザックの手を狙撃してなければ士道君は刺し違えてただろうしね」
士はため息交じりで忠告する。
士「ディアボロスメモリは澪に預ける話だっただろう?持ち逃げするのなら……」
大樹「力づくでも、って言う魂胆かな?」
士は数秒の沈黙の後、オーロラカーテンを開く。
士「仕事だ、お前も来い」
大樹「ああ」
2人はオーロラカーテンで狂三の元へと向かった。
イースナ「こ、これは?」
ムサシの家に入って来た士と大樹、ムサシは頭を下げる。
ムサシ「お疲れ様です、士さん、大樹さん」
狂三「紹介しますわ、今回の事件の対応を指揮している。門矢士さんと海東大樹さん。何でも仮面ライダーの世界を旅しているとか」
イースナ「仮面ライダーの世界……
ッ!!」
するとイースナの脳裏にはジュダシステムにアクセスした際に見た世界の記憶が過る。あの時世界の崩壊の先で見た物の中にある事を尋ねた。
イースナ「士とやら、白いベルトとヒーローを閉じ込めたカードについて何か知らぬか?」
士「成程、どうやら旅の先で俺の記憶に干渉したのは本当だったらしい。カリオストロ、メガ・ネ、そしてイースナ。全て繋がったみたいだ」
イースナ「!!」
士はその手にイースナが記憶で見た白いベルトとカード、ディケイドライバーとライダーカードが握られていた。
イースナ「やはり」
ムサシ「どうかしたのかい?」
イースナ「旧世界での事を思い出してな、そこで見た物が事実だった。それだけじゃ」
すると大樹はイースナと顔を近付ける。
大樹「旧世界ではレイオニクスの真実を知った時もそんな顔をしてたね」
イースナ「あの時の事、知っているのか?」
大樹「知ってるさ……
あの時僕が君にカードキーを渡したおかげで君たちの運命が変わったんだから」
イースナ「え?という事はお主は旧世界のあの……」
大樹「そう、デウス・エクス・、マキナ・インダストリーでレイオニクスについて調べていた研究員。
久しぶり、旧世界以来だね」
イースナ「別の次元から来たと聞いていたがまさかお主だったとは」
お互いに驚かされながらも狂三が話を切る。
狂三「再会は喜ばしい事ですがそれよりも、士さん。二ベルコルの事について」
士「それもそうだな、話をしよう」
士は資料を渡す。
士「かつて、旧世界にいた海東はデウス・エクス・マキナで管理されているレイオニクス兵器。アーマードダークネスを狙っていた」
大樹「当時僕はある理由から別のライダー世界の勢力に身を置いていた。士と離れて別行動をしていた僕はその勢力がレイオニクスの力を我が物にしようとした事を切っ掛けにそれを強奪するために手引きをしたんだ」
士「その際に遭遇した二ベルコルがその勢力に加担したことである男の施術により、独立した魔王として二ベルコルが誕生した。
その二ベルコルが今回の敵だ」
イースナは旧世界での出来事を思い返すがそんな勢力に記憶が無かった。
イースナ「妾は記憶にないのじゃが、恐らく話は妾が離反した後の事じゃな」
大樹「その通りだ」
士「そしてその勢力は、当時隣界で十香の最期を見届けようとしていた士道の精神に干渉し、この世界の存在を知った。
そしてこの世界の未来を都合よく変えるために送り込んだ刺客、それが二ベルコルだ」
イースナは全ての事情を聞くといつもの服に着替え、グラスギアを装着する。
イースナ「事情はわかった、奴の事だ。妾を狙っているのは間違いない」
大樹「行くのかい?」
士「行くに決まってるだろ」
ムサシ「僕も戦うよ、イースナちゃんを守るのが僕の役目だ」
狂三「では、わたくしもご一緒しますわ」
イースナ「狂三、戦えるのか?もう精霊の力は……」
狂三は服の袖からザフキエルメモリを取り出す。
狂三「心配いりませんわ、精霊の力はこれで取り戻しましたので」
イースナ「それなら、安心した」
ムサシ「よし、
皆、行こう!!」
彼らが齎すのは、光か、闇か。
後書き
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