八条学園騒動記

「学校の先生位だよね」
「学校の先生はね」
　ケイトもそれはと応えた。
「酷い人多いからね」
「連合で一番質が悪い人が集まるからね」
「そうよね」
「いい鉄は釘にならないで」
　そしてというのだ。
「いい人はね」
「学校の先生にはならないわね」
「ヤクザ屋さんかね」
　若しくはというのだ。
「学校の先生がね」
「連合じゃ最底辺の人達よね」
「だから訳もなく暴力を振るう人達もね」
「学校の先生に多いわね」
「それでその学校の先生みたいなことをだよ」
「ギルフォード総統はしているのね」
「そうだよ」　
　事実は全く違うが連合ではそうなっている、むしろギルフォードは自身の領地では公平で温厚で心優しいお殿様として慕われている。
「しかも残虐で」
「拷問が好きとか」
「ちょっと粗相をした使用人の人達をね」
「拷問するの」
「何でも屋敷に拷問部屋があって」　
　これも事実ではない。
「そこでね」
「使用人の人達をなの」
「ちょっとしたことでね」
「拷問するのね」
「それで何人も殺したとか」
「最悪ね」
「それで搾取の限りを尽くして」
　当然このことも事実無根である、エウロパの領地は政治は全て議会と地方政府が行い中央政府の指導も強く受けて領主はサインをするだけだ。財政を決めるのも議会だ。
「贅沢三昧なんだ」
「暴君ね」
「というかあれね」　
　ルーシーは眉を顰めさせて話した。
「エウロパの領主って昔からそうよね」
「昔からって何時からかな」
「封建時代からよ」
　その時からのことだというのだ。
「荘園の頃から」
「ああ、あの頃からだね」
「もう領地では絶対者で」
「それでやりたい放題で」
「それでね」
　そのうえでというのだ。
「暴君で」
「そうだね」　
　ベンもそれはと頷いた。
「あの人達は」
「もうその時点で独裁者よね」
「領地ではね」
「もう貴族が法律でしょ」
「まさにね」
「つまりエウロパはあちこちによ」
　それぞれの領地でというのだ。