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八条学園騒動記

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第六百九十三話 オーストラリア人の夢その七

「独裁者だしね」
「あの人もね」
「あの人は謀略は使っても」
 ベンもこのことを知っていて言う。
「国民を虐げてないからね」
「そうなのよね」
 ルーシーがそれはと応えた。
「独裁者で贅沢だっていうけれど」
「ティムールで国民が餓えてるとか」
「苦しんでるとかね」
「そんなことは聞かないよね」
「サハラのことは殆ど言われないけれど」
 連合ではというのだ。
「別にね」
「そんなことはないみたいね」
「調べたら出るから」
 こうしたことはというのだ。
「すぐにね」
「ティムールの人達が餓えてるとか」
「そんなことはね」
「それで何も言われてないから」
「シャイターン主席は独裁者でも」
 このことは事実でもというのだ。
「これといってね」
「国民を虐げてないのね」
「それでね」
 そのうえでというのだ。
「贅沢をしていても」
「まあそれならね」
「いいよね」
「ええ、ただ国民を餓えさせて」
「自分だけ肥え太るとかね」
「いたわよね、昔」
 ルーシーは顔を顰めさせて言った。
「北朝鮮って国に」
「あの国の独裁者はね」
「そうだったのよね」
「国民が幾ら餓死しても」
 餓えてというのだ。
「軍隊と自分の贅沢にばかりね」
「力を入れていたのね」
「それで文字通りにだよ」
 まさにというのだ。
「代々の独裁者だけがね」
「太っていたのね」
「酒池肉林の生活で」
 国民が餓えている中でというのだ。
「しかも世襲制でね」
「童話の悪い王様?」
「そうそんな風で」
 文字通りにというのだ。
「長い間やっていったそうだよ」
「長い間?」
「何十年もね」
 それだけの歳月の間というのだ。
「百年に届こうかっていう位」
「百年って」
 ルーシーはそう聞いて呆れて言った。
「幾ら何でも」
「凄いよね」
「そんな状況数年でもね」
 それだけでもというのだ。
「最悪よ」
「そうだよね」
 ベンもそれはと応えた。
「誰だって思うね」
「それが何十年もで」
「百年に届く位ね」
 そこまでというのだ。
「続いたんだよ」
「国民が餓えていて」
「人口の半分位ね」
 それだけの割合がというのだ。 
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