神々の塔
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第十一話 魔王と呼ばれる者達その九
「こうした漫画もね」
「アクションも独特やな」
「それでそうしたね」
「仙術とか妖術とかな」
「忍術とかね」
そうしたというのだ。
「術の区分がね」
「わからへんな」
「忍者と言っても」
他ならぬその職業にある芥川を見て話した。
「妖術使いとね」
「変わらへんかったな」
「どうもね」
「もっと言えば超能力ともな」
「区別がつきにくかったわね」
「今の起きた世界とも違って」
中里は十人の先頭をアレンカールと共に進みながら話した、そうしながら周囲への警戒も怠ってはいない。
「日本のな」
「こちらの世界ともね」
アレンカールは今自分達がいる世界のことを話した。
「ちゃうわね」
「あの頃の漫画はな」
日本のそれはというのだ。
「ほんまそうした区分がな」
「曖昧だったのね」
「忍者と言っても」
「妖術使いとね」
「変わらへんで」
「変身したり雲に乗ったりね」
「何でもありやった」
中里も芥川を見て話した。
「そやったわ」
「あんなん出来んからな」
芥川はここでこう言った。
「僕も他の忍者もな」
「そうよね」
「忍者が使うのは忍術でな」
あくまでというのだ。
「妖術でも仙術でもない」
「どちらでもね」
「それぞれの術で属性あるしな」
「五遁の術でもね」
「それがあるからな」
だからだというのだ。
「闇属性の妖術ともちゃうし」
「光属性の仙術ともね」
「ちゃうし変身とかもな」
「出来へんわね」
「あれもう無茶苦茶やろ」
昭和三十年代の日本の漫画の妖術はというのだ。
「特に真田十勇士やとな」
「杉浦茂さんね」
「お名前がな」
「混乱するわね」
「ピッチャーでな」
芥川は首を傾げさせつつ応えた。
「お二人おられたからな」
「大投手でね」
「杉浦忠さんやとホークスや」
このチームだというのだ。
「アンダースローでな」
「サイド下より少し下位の」
「カーブとシュートが武器やったな」
「シリーズ四連投四連勝ね」
「その人でな」
「杉下茂さんだとドラゴンズね」
今度はこのチームだった。
「フォークボールの人ね」
「元祖って言われてるわ」
「その人達とね」
「どうも間違えやすいけどな」
どうしてもというのだ。
「三文字で最初が杉やからな」
「そうなるわね」
「けどな」
それでもというのだ。
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