イベリス
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第九十二話 合宿を終えてその二
「別にいいわよ、というかお弁当だと家計も助かるから」
「外で食べるよりも」
「学校の食堂なら大したことないけれど」
「売店とかでも」
「学校は割安になってるから」
学生向けにそうなっているのだ。
「けれどね」
「それでもなの」
「そう、一番いいのはね」
「お弁当がいいのね」
「家計にはね」
「じゃあこれからも」
「咲がお弁当好きでよかったわ」
まさにというのだ。
「お母さんも助かるわ」
「家計的に?」
「そうよ」
まさにというのだ。
「じゃあこれからもね」
「お弁当ね」
「そうしてね、ただ重いでしょお弁当」
母は咲に笑って話した。
「持って行くと」
「まあそれはね」
咲も否定しなかった。
「ただ食べたらね」
「それでなの」
「もうね、軽いから」
そうなるからだというのだ。
「いいのよ、その軽くなるのもね」
「いいのね」
「ええ、だからね」
「それで行くのね」
「そうするわ」
自分の母親に笑顔で話した。
「今日もね」
「それじゃあね、行ってらっしゃい」
「そうするわね、お茶もね」
「持って行くわね」
「そっちはペットボトルにね」
「入れていくのね」
「麦茶をね」
こちらをというのだ。
「入れていくわ」
「ペットボトルも再利用ね」
「一回使ってお店のリサイクルボックスに入れてもいいけれど」
スーパー等に置いているそちらにというのだ、こうした場所に捨てるとしっかりと再利用されて無駄がないのだ。
「けれどね」
「お家でもなのね」
「使ってね」
そうしてというのだ。
「水筒にしてもいいわよね」
「別にね、しかしね」
「しかし?」
「あんた物凄く節約するわね」
「昔からよね」
「せこい位にね」
「せこい位でないと」
さもないと、とだ。咲は母に笑って話した。
「よくないでしょ」
「お金が溜まらないのね」
「そこまでは言わないけれど」
それでもというのだ。
「無駄遣いになるから」
「だからなのね」
「私もね」
「無駄遣いはしないで」
「節約にね」
そちらにというのだ。
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