犬とライオンの絆
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二章
「それで、です」
「ミロと特に仲良しですか」
「そしてそれからバレットとエンジェルも来て」
そうなってというのだ。
「尚更です」
「賑やかになったんですね」
「そうです、他にもです」
ラインケは学者をその隣のコーナーに案内した、そこでは。
「ガウ」
「ワンワン」
雄のホワイトライオンが丁度雌の茶色のラブラドールの前足にキスをしていた、その光景を見せて話した。
「ライオンはミキ、ラブラドールはカミラといいまして」
「この子達も仲良しですね」
「同じ飼い主にアパートで飼われていたんですが」
「今はですか」
「ここで暮らしていますが」
それでもというのだった。
「今もです」
「仲良しですね」
「ボーンディガー達と同じで」
「そうですか、私も生きものの絆は時として種類の垣根を越えると思っていますが」
「そのことがですね」
「こちらでわかります」
こう言うのだった。
「まことに」
「それは何よりです、では」
「今もこれからも」
学者はラインケに笑顔で話した。
「こちらにお邪魔させてもらって」
「この子達を見てですね」
「そのことを学ばせてもらいます」
「そうして頂けると何よりです、では」
「よく観させてもらいます」
学者はラインケに笑顔で言ってだった。
そのまま観て学んでいった、そこにいるライオンと犬達は暖かい目で共に遊んでいた。その姿には幸せがあった。
犬とライオンの絆 完
2023・3・23
ページ上へ戻る