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ハッピークローバー

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第六十九話 かき氷の美味しさその十

「何か革命の時ご先祖がどうだったか」
「それで決まるんでしたね」
「そう、革命に参加しているかしてないとか」
「それで、ですね」
「地主さんだったらね」
 先祖がというのだ。
「敵とみなされるし」
「全然平等じゃないですね」
 平等を謡っている共産主義国家でもとだ、理虹は言った。
「そんなの何処にもないですね」
「それで軍隊もね」
「ああですね」
「無茶苦茶大きいね」
 国家の規模に比してだ。
「先軍政治とか言う位に」
「軍事優先ですね」
「国民餓えさせてね」
「それも酷いですね」
「しかも個人崇拝だから」
 先輩は北朝鮮のこのことも話した。
「将軍様へのね」
「教育でも徹底されてますね」
「変な銅像まで造ってね」
 平壌にある金日成そして金正日像のことである。
「マスゲームまでさせてね」
「マスゲームって昔日本の学校でもやってましたね」
「みたいね」
「それってまさか」
「だから北朝鮮好きな先生がよ」
「多くて」
「それで生徒にやらせてたのよ」
 こう理虹に暗い顔で話した。
「多分ね」
「そうだったんですね」
「けれど流石にね」
 今はというのだ。
「あの国がどんな国か皆知って」
「マスゲームのことも」
「イメージ悪いからね」
 それでというのだ。
「止めたのよ」
「本当は続けたくても」
「今やったらクレーム来るから」
 学校でマスゲームを行えばというのだ。
「だからね」
「止めたんですね」
「そう、そしてね」
 先輩は理虹にさらに話した。
「そんなことをしている国の教育がね」
「いいか」
「言うまでもないことで」
「そんなこと主張する組織とですね」
「そこにいる人達はね」
「まともじゃないですね」
「カルトと同じでしょ」
 理虹に汗をかきつつ話した。
「もうね」
「そうですよね、共産主義自体が」
「結構カルトでしょ」
「ソ連なんかそうでしたよね」
 理虹はスターリンの頃のこの国の話をした。
「宗教を否定しても」
「どんな宗教も迫害してね」
「粛清して弾圧してで」
「自分達だけが正しいとかね」
「労働者とお百姓さんの楽園みたいに言って」
「北朝鮮だって言ってるでしょ」
 他ならぬこの国もというのだ。
「地上の楽園ってね」
「言ってますね」
「共産主義自体がカルト的でね」
 そうした色合いの強い思想でというのだ。
「北朝鮮なんかね」
「そこからさらにですね」
「世襲の時点で共産主義じゃないし」
 最早というのだ。 
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