ドリトル先生と山椒魚
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第二幕その十
「どういうことかな」
「うん、そのうちわかってね」
「僕達そう願ってるから」
「何時かね」
「そうなってね」
「ううん、何が何なのか」
それがというのです。
「わからないよ」
「それがわかればだよ」
「僕達も嬉しいから」
「先生のことはわかっているから」
「温かい目で見続けるわ」
「そうなんだ、まあね」
先生は皆のお話を聞いてあらためて言いました。
「僕も頑張るよ」
「何についてかわからないけれど」
「それでもだね」
「先生としても」
「そうするんだね」
「そのことについて」
「何かわからなくても」
それでもというのです。
「人は努力していくとね」
「それでだよね」
「わかってきて」
「そして道が開ける」
「そういうものでもあるね」
「何かがわかっていて努力するなら」
その場合はといいますと。
「確実に近付けるけれど」
「わかっていなくても」
「それでも努力していたら」
「やがてわかる」
「そうしたものなんだね」
「そうだよ、この場合は日笠さんと仲良くしていくことだね」
先生は言いました。
「そうだね」
「うん、そうだよ」
「簡単に言えばね」
「そうしていけばいいよ」
「そのことがわかっているとね」
「それだけで今はいいよ」
「そうだね、そうしていくよ」
是非にと言うのでした。
「これからもね」
「僕達も支えていくから」
「そうしていってね」
「先生はとてもいい人だからね」
「きっと幸せになれるしね」
「今でも充分幸せだよ」
わかっていないまま言う先生でした、そしてです。
論文を書き続けます、その論文はといいますと。
「終わるメドがついてきたね」
「あっ、そうなんだ」
「そうなってきたんだ」
「両生類の論文は」
「そうなってきたんだ」
「有り難いことにね、書いていってね」
そうしていってというのです。
「無事にね」
「それは何よりだよ」
「じゃあこのまま終わらせていこうね」
「そうしていこうね」
「今の論文もね」
「論文も書き終えてだよ」
そうしてこそというのです。
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