八条学園騒動記
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第六百九十話 カロリーは高いがその十三
「どうにもならないからね」
「末路もそうだね」
「ええ、しかしね」
「しかし?」
「お兄ちゃんの言う通りね」
ケイトは口をへの字にさせて述べた。
「ああした人になりたくないし」
「人生もだね」
「ええ」
絶対にと言うのだった。
「送りたくないわ」
「そうだよね」
「若し送ったら」
その矢からの様な人生をというのだ。
「もうね」
「最悪だね」
「ええ」
その通りだと言うのだった。
「末路は野垂れ死に一択だし」
「そこに至るまでもね」
「無様だから」
「恰好悪いよね」
「ええ、反面教師でしか人や世の中に貢献しないなんて」
そうした人生はというのだ。
「無意味よ」
「無為に生きたっていうけれど」
「生きていて無駄だった」
「そう言えるものだよね」
「誰がそんな人生送りたいのよ」
ケイトはこうも言った。
「一体」
「そんな筈ないね」
「そうよ、生きるなら」
この世に出てというのだ。
「それなら幸せにね」
「なりたいね」
「はっきり言って自分のせいだけれど」
そうした輩だったからだというのだ。
「けれどね」
「こんな無様な人生幸せか」
「間違ってもよ」
それこそというのだ。
「そんな筈ないわ」
「そうだね」
「だって誰からも必要とされてないでしょ」
「相手にされてなくてね」
「それで誰も近寄って来なくて」
そうしてというのだ。
「お友達もいなくて皆から嫌われて」
「お金はないし」
「何も持っていないし」
「持ってるのはちっぽけなプライドだけだね」
「それで幸せなんて」
絶対にと言うのだった。
「もうね」
「言えないね」
「全く以てよ」
「そうした人生は過ごしたくないね」
「生きているだけで害にしかならないかもね」
「そんなのだとね」
「いや、私もね」
それこそとも言った。
「そんな人生はね」
「歩みたくないね」
「何があってもよ」
こうベンに言うのだった、そしてだった。
五人でその人についてさらに思うのだった、そのうえでトム達が動画で紹介してくれたカナダ料理も作っていくのだった。
カロリーは高いが 完
2022・11・2
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