ハッピークローバー
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第六十八話 夏の服なのでその十二
「移民で来た当初の」
「そうした味ね」
「そうでしかなくて」
それでというのだ。
「私も食べないのよ」
「そうなのね」
「ちなみに私がよく食べるのは」
「あんたマイアミだから」
「そう、フロリダのお料理にね」
それにと言うのだった。
「ソウルフードよ」
「アメリカのそれね」
「アフリカ系のね」
「アメリカってそうしたお料理もあったわね」
「そうよ、ちなみにね」
「ちなみに?」
「アフリカ系って確かに差別あるわよ」
この娘も否定しなかった。
「やっぱりね」
「あんたもそれは否定しないのね」
「事実だからね」
理虹に微妙な顔で話した。
「やっぱりあるのよ」
「そうよね、どうしても」
「ええ、けれど聞いてるでしょ」
こう前置きして話した。
「アメリカで一番凄い差別はね」
「ネイティブの人によね」
「だってアメリカ人かっていうと」
俗に言われている、というのだ。
「これがね」
「違うのよね」
「アメリカ人っていうのはね」
そう呼ばれる人達はというと。
「移民の国だから」
「他の国から来た人達よね」
「アフリカ系は元奴隷だったとしても」
その立場でアメリカに来たがというのだ。
「けれどね」
「アフリカから来てるわね」
「他のところからね」
「そうよね」
「ユダヤ系だってね」
やはり差別の対象だが、というのだ。
「やっぱりね」
「他の国から来てるわね」
「アジア系もでしょ」
「そうよね」
「メキシコ系は複雑だけれど」
「カルフォルニアとかメキシコだったしね」
「けれどスペイン人の血が入ってるから」
それでというのだ。
「それにアメリカにいたか」
「最初から」
「それは違うのよね」
「メキシコだから」
「それでよ、もうね」
「アフリカ系もなのね」
「他のマイノリティーの人達は」
差別されているがというのだ。
「あくまでね」
「アメリカ人としてなのね」
「アメリカ人なのはね」
このことはというのだ。
「紛れもなくね」
「事実ね」
「それは否定されないから」
絶対にというのだ。
「何があってもね」
「そうなのね」
「だから騎兵隊の部隊もあったし」
アフリカ系で構成されただ。
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